よくある質問 - 未来編

質問

植物から作るバイオ燃料、バイオエタノールとは何ですか。

回答

バイオエタノールとは、トウモロコシなどの生物資源(バイオマス)から作られる再生可能燃料のことで、地球温暖化防止対策や、石油代替燃料として注目されています。年々高まるバイオエタノールの需要にこたえるために、遺伝子組み換え技術の貢献が期待されている分野でもあります。

バイオ燃料は今後注目のエネルギー

バイオエタノールとは植物からつくられるエタノールのことで、主にトウモロコシやサトウキビに含まれる糖を発酵させて作られます。バイオエタノールは再生可能燃料ともいわれ、石油などの化石燃料の代替燃料として脚光を浴びています。バイオエタノールを燃やすと、ガソリンと同様に二酸化炭素(CO2)が発生しますが、これは植物が成長中に吸収したCO2の再放出であり、大気中のCO2は増加しないので温室効果ガスとは見なされません。つまり、バイオエタノールを導入することで地球温暖化防止の対策になり、またガソリンの消費量を減らすため原油高の緩和効果など、経済効果も期待できます。現在、バイオエタノールを自動車用燃料として利用する取り組みは、ブラジルと米国を中心に世界各国で進められています。

トウモロコシなどの生物資源を有効利用

米国のエタノール生産では、主にトウモロコシが原料として使われています。近年では米国のトウモロコシ全体の4割がエタノール製造に用いられています。今後ますますバイオエタノールの需要は拡大することが予想されており、食品や飼料として利用するためのトウモロコシが減ることで食糧不足や価格の高騰を招くのではないかといった懸念の声を聞くこともあります。

この問題に応える手段のひとつとして期待されているのが、遺伝子組み換え技術などのバイオテクノロジーです。バイテク技術は米国のトウモロコシ生産量を増大させ、安定供給を可能にしてきましたが、今後の新たな遺伝子組み換え品種の開発によって、その生産量はさらに高まるとみられています。

また、トウモロコシの繊維部分からエタノールを製造する新たな技術の開発によって、生産効率は大幅に向上しました。これまで農業廃棄物となっていたトウモロコシの芯などからエタノールを作り、トウモロコシの実は従来どおり食料や飼料として利用するなど、一層の効率化を目指して研究が進められています 。

遺伝子組み換え技術を活用してバイオエタノールをより効率的に生産

遺伝子組み換え技術は、上記のように生産量を増加させて安定供給を可能とするだけでなく、より効率的にバイオエタノールを生産できるような原料作物を開発することも可能にします。たとえば、トウモロコシからエタノールを製造する際には、デンプンを糖に分解する酵素を加えますが、この酵素をつくる遺伝子をトウモロコシに組み込めば、トウモロコシ自身に酵素を作らせることができます。現在は微生物につくらせた酵素が利用されているため、それを抽出・精製しなければなりませんが、組換え技術が活用されれば、その手間やコストを省くことが可能になります。このトウモロコシの開発は、既に成功しており、実用化を目指したさらなる研究が進められています。

トウモロコシの用途は飼料用、食用、加工用と多岐にわたりますが、遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジーの活用が、新たな燃料の開発や循環型社会の形成にもつながっていくことが期待されています。農業の果たす役割は、食料の生産にのみならず、今後はより多面的なものとなるでしょう 。

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