GMO Answers

質問

質問者 スティーブン・スミス(Steven Smith)

おそらくGMOは問題ではないのでしょう。ラウンドアップ・レディの場合、単に鍵を握っているだけです。食用作物にラウンドアップを浴びせても、ラウンドアップは植物にしか効かないため、ヒトには安全なはずです。私たちの消化管の中の動・植物相は、植物と同じようなものでしょうか?引退したMITの科学者が、私の質問にこのように答えていますが。http://youtu.be/h_AHLDXF5aw

回答

植物は、ラウンドアップ、正確に言えばその活性成分であるグリホサート、を「浴びて」いるわけではありません。 雑草が生え始めたとき、比較的少量のグリホサートが散布されます。 これらの雑草は枯れますので、出てくるグリホサート耐性の作物とは競合しません。 グリホサートは、驚くほど、ヒトやあらゆる動物に無毒なのです。 急性影響は、比較的高い投与量でしか現れません。 LD50値(薬剤を摂取したラットの半分が死に至る投与量)は、体重1kgあたり、約5000mgです。 言い換えれば、体重が200ポンド(約90キロ)の人であれば、50%の確率で死に至るには、販売されている41%製剤の製品を、2ポンド(約907グラム)も飲まなければならないのです。 もちろん、飲むことはお勧めしませんが、グリホサートを飲んで自殺を試みた何百人もの人たちに聞いてみてください。 体に問題が生じるには、かなりの量が必要なのです。 PubMedで、「グリホサート」と「自殺」を入れ、キーワード検索してみてください。私たちの消化管の中の植物相は、植物とは全く異なります。それらは微生物で、大部分は細菌です。 「ラウンドアップ耐性」遺伝子は、細菌由来のものです。ご質問に添付されたYouTubeのビデオに登場する女性は、ステファニー・セネフ博士です。 彼女は、MITの人口知能研究所のコンピュータ科学者であり、植物科学者や分子生物学者でもなく、ヒトの疾患の専門家でもありません。 MITとのつながりや博士号を利用して、証拠もなしに当局との議論を引き起こしています。 彼女の持ち出す証拠は、殆どが相関性に類するものです。 彼女は、グリホサートが自閉症の原因だと主張するだけでなく、肥満やパーキンソン病、うつ病、そしてADHDの原因でもあるとしています。彼女は、このような症状は「外因性記号論的エントロビー」に起因すると説明していますが、この言葉をグーグルで検索すると、「エントロピー」と言うWEB誌に掲載された彼女の論文がでてきます。 この雑誌は、レベルの低い、影響力の無い物理学誌で、料金を支払えば何でも掲載することで有名です。同誌は掲載論文が査読されているとしていますが、生物学者や医学研究者は、誰も論文を審査していません。 「外因性記号論的エントロピー」という言葉は、かっこよく聞こえますが、この言葉は彼女が使い始めたものです。グリホサートに係る大きな問題は、その生理ではありません、抵抗性雑草です。 幸い、新たな解決策が進行中です。 グリホサートは農家の人々にとって有益なツールです。 人件費や燃料コストを低減し、不耕起栽培を可能にし、大切な表層土壌を保全しているのです。

回答者 ケビン・フォルタ

回答者

ケビン・フォルタ

Kevin Folta

フロリダ大学、園芸学科、教授兼学科長

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