GMO Answers

質問

質問者 cudspan

仮に、私が有機栽培農家だったとして、私の作物がGMO技術によって汚染された場合、なんらかの救済措置が受けられるでしょうか?有機認証を取り戻すにはどうしたらいいでしょうか?汚染されてしまった作物はどうすればよいでしょうか?責任は誰にあるのでしょうか、また、どのような賠償請求ができるでしょうか?

回答

私は1993年から有機栽培をしている農家です。また、一般農家として、バイテク作物も1998年から栽培しています。意図せずGMOが作物に混入したことで、認証を失った有機栽培農家はいません。米国有機プログラム(NOP)には、有機作物の生産者が「適用除外の方法」を意図的に用いたのでなければ、生産者は有機認証を失うことはない、と規定されています(例えば、GM種子の利用は適用除外となります)。つまり、有機作物の生産者が、意図的にGM形質の作物を植えたのでなければ、有機栽培圃場や作物の認証には、何ら影響はありません。

有機栽培農家の作物にGM形質が検出された場合、その作物を受け入れるか否かは、通常、作物のバイヤーが、契約書の内容に基づいて判断します。そのような契約書には、許容されるGM形質の混入割合が規定されています。有機認証とは、GM形質の存在がゼロという意味ではありません。有機作物の生産者が、有機栽培に必要なプロセスをきちんと守っている限り、有機農産物の中の僅かなGM形質の存在は、許容されるのです。

有機栽培の作物には、様々な経路でGM形質が紛れ込みます。近隣の作物から飛んでくる花粉からだけではありません。植え付ける種子に、バイテク形質の種子が紛れ込む可能性もあります。種まき機や収穫用器具、トラック、あるいは保管施設がきちんと清掃されていなければ、紛れ込む可能性があります。有機栽培の生産者に影響をあたえるものは多々あり、近隣の圃場からの花粉は、その一つにしか過ぎません。GMOが含まれる有機農産物であっても、「オーガニック」として販売することができ、現にされています。USDAの有機認証は、「ゼロ」ポリシーを採っていないのです。

有機作物のバイヤーは様々で、買取り契約書の内容もバイヤーによって異なります。何らかの理由で有機作物が「オーガニック」として売れない場合でも、生産者は、一般の市場でそれを販売することができるのです。

有機作物の生産者として、私は、近所とコミュニケーションをとりながら、自分自身のバイテク作物であれ、近所の農家の作物であれ、周囲の作物からの受粉を避けるため、有機作物の植付け時期をずらしたり、栽培圃場を隔離したりしています。私たちは、異なる栽培システムをもつ別々の作物、すなわち、有機作物や従来型の作物、バイテク作物を、すべて同じ農場で育てることを選択し、作物相互の花粉流動の問題もなく、生産しています。

回答者 ドン・キャメロン

回答者

ドン・キャメロン

Don Cameron

農家

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