GMO Answers

質問

質問者 Dfbfbfrbd (ニューヨーク州、ニューヨーク市)

植物がGMOを作り出すようにするには、どのようにするのですか?

回答

実際には、GMOを作るために植物が改変されるわけではありません。植物ではなく、種子が遺伝子組み換えされるのです。つまり、種子の中の遺伝子の一つを変更、組換え(あるいはその発現を抑制)するのです。これらの遺伝子組み換え種子から育った植物がGMO(遺伝子組み換え生物)と呼ばれるのです。

人々が遺伝子組み換え生物「GMO」と言う場合、実際には、遺伝子組み換え技術を使った正確な植物育種のことを指しています。この技術により、植物育種家たちは、ある植物や生物から、望ましい形質(例えば、乾燥気候や害虫、雑草、病気への耐性)をとりだし、別の植物に移し替えたり、開発中の植物に既に存在する遺伝子を改変したりして、植物を改良することができるようになりました。農業バイオテクノロジーあるいはバイテク種子という言葉も聞かれたことがあるかも知れません。これらの言葉も、同様に、遺伝子組み換え生物(GMO)を指しています。

GMOは、害虫に強い作物、あるいは登熟性能のよい作物、と言った顧客からのニーズに応える「好ましい形質」をもつ植物を実現するために作られました。

現在、実用化されているGMO作物は、トウモロコシ(食用と飼料用)、ダイズ、ワタ、キャノーラ、アルファルファ、テンサイ、パパイア、ジャガイモ、スカッシュの9種類です。リンゴも承認され、近い将来市場にもたらされる見込みです。

GMOは、一つあるいはごく少数の遺伝子を付加する、移動する、あるいはその発現を抑えることで、望ましい形質を実現しています。このビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=2G-yUuiqIZ0)は、壊滅的なパパイア・リングスポット・ウィルスに抵抗性をもつハワイのパパイアの開発に、遺伝子組み換え技術がどのように活かされたかを説明しています。このような作物がどのようなものなのか気になりませんか?遺伝子組み換えと伝統的な育種の違いについてまとめた、下のインフォグラフィックをご覧ください。  

規制の壁が合理化され、市場化に対する不確実性が低下すれば、現代的植物バイオテクノロジーは、食料供給の様々な課題の解決に貢献することが出来るでしょう。

 

全ての改変種子がGMOになる訳ではありません。実際には、種子改良技術の多くは、GMOを生み出しません。次のインフォグラフィックは、様々な種子の改良技術とそれらの技術で作られた果物や野菜、その他の植物の例を示しています。

GMOやバイオテクノロジーについて、さらに質問があれは、GMOアンサーズにお寄せください。

回答者 コミュニティ・マネジャー

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コミュニティ・マネジャー

Community Manager

GMOAnswers.comのモデレーター

回答

植物は、幾つかの方法で改変することができます。

1907年に科学者たちは、バクテリアが様々な植物の「こぶ(細胞増殖)」の形成に関わっていることを発見しました。しかしながら、そのメカニズムは長らく不明で、1977年にMary-Dell Chilton (後に世界食料賞を受賞)によって初めて、植物の「こぶ(細胞増殖)」はバクテリアがDNAの断片(より速い細胞生長を促す幾つかの遺伝子を含む)を植物に転移させることで形成されることが分りました。言い換えれば、バクテリアは、植物細胞の遺伝子を組換えていたのです。さらに、他の科学者たちによって、細胞生長を亢進させる遺伝子を取り除き、バクテリアの中の有益な遺伝子と置き換えることが可能であることが、明らかになりました。

植物ゲノムを改変するには、第一段階として、バクテリアのゲノムを改変します。バクテリアは、生来の機能を通じて、改変された新たな遺伝子を植物細胞に導入します。導入された遺伝子は、その植物のゲノムに統合され、新たなゲノムが創られるのです。

回答者 アレン・ウェンク

回答者

アレン・ウェンク

Allen Wenck

バイエル社、米国形質確認部門、部門長

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