GMO Answers

質問

質問者 Shelly (オハイオ州、マンスフィールド)

私はオーガニック栽培のりんごしか家族に購入しません。新種の遺伝子組み換えりんごは、オーガニック栽培のりんごを含めその他のりんごを汚染するのではないかと心配しています。このような汚染を阻止するために、企業は何か手だてを考えているのでしょうか?

回答

シェリーさん、ご質問ありがとうございます。安心してください。バイテク技術により改善された、褐変しない「北極」りんごは、オーガニックのりんごを購入したい人になんの影響を及ぼしませんし、どのような種類・生産方法のりんごであれ、消費者が望む選択肢に影響を与えることはありません。

これにはいくつかの要因がありますが、主な要因は、例え「北極」りんごが隣接する果樹園のりんごと他花受粉したとしても、実った果実には影響がないからです。比較して考えてみるとわかりますが、果樹園では通常、異なる品種のりんごが隣接して栽培されていますが、他花受粉しても、「フジ」は「ガーラ」にはなりませんし、同様に他の種類のりんごは「北極」にはなりません。

他花受粉の結果、種子に「北極」の要素が含まれることもありますが、りんごの種子は摂取されませんし、商業用りんごの繁殖用にも使用されることはありません。実際のところ、りんご園では(オーガニック栽培の場合も含め)、繁殖は種子からではなく接ぎ木によって行われており、これにより、生産者は安定した良質な果実を提供することができるのです。これは農業技術のイノベーションの成果なのです。

ついでに言えば、りんごは風よりもむしろハチによって受粉されるため、他の作物に比べ、他花受粉の可能性はかなり低いのです。また、ハチの巣箱の位置、緩衝列や樹木の配置についてのスチュワードシップ基準を適用することで、他花受粉の可能性をさらに減らすことができるのです。

もちろん、「北極」りんごは、栄養素の含有量から害虫に対する反応(他花受粉の課題も含め)まで、あらゆる点から厳格に試験され、褐変しない特性を除いては、何らの特別なリスクもなく、対照の従来型りんごと全く同じであることが立証されています。りんごの遺伝子を使い、褐変を促す酵素(ポリフェノール・オキシダーゼ)の産生を単に抑制しただけで、「北極」りんごには新たなタンパク質は含まれていません。

現在すべてのりんごは、品種ごとに分別されていますが、消費者への透明性をさらに高めるため、私たちは自主的に「北極」りんごには、「北極」を示すステッカーを貼付しています。 私たちが行った消費者調査によれば、ほとんどの消費者、中でも私たちのりんごやその背景にある科学を知った人たちは、「北極」りんごを避けるよりも、それを付加価値のあるりんごとして求めるとしています。是非ウェブサイトもご覧いただき、更にご質問があればお尋ねください。そして同じ結論に達することを願っています。

回答者 ニール・カーター

回答者

ニール・カーター

Neal Carter

プロフェッショナル・エンジニア(P.Eng)、オカナガン・スペシャルティ・フルーツ社、社長・設立者

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