GMO Answers 回答者

イアン・ケリー

Iain Kelly

バイエル・クロップサイエンス社、規制政策と危機管理部門、ディレクター

イアン・ケリー博士は、バイエル社やその前身農薬企業において、30年以上の業界経験を有し、農薬製品の使用に係るリスクの評価や管理を中心に、様々な技術や規制業務を担ってきました。 現在、彼は、蜂の健康に関する様々な話題をコーディネートするとともに、バイエル社の研究フェローを務めています。 また、クロップライフ・アメリカにおいて、ポリネーター・チームの委員長も務めています。 元々はスコットランド出身ですが、1986年以来米国で暮らし、既に米国の市民権を得ています。

イアンは、英国リード大学で生化学の博士号を取得し、 残留化学や植物代謝、環境動態、ヒトや環境へのリスク評価などの分野を含め、農薬開発における幅広い実務経験があります。 彼の興味は、主にリスク評価への総体的アプローチに向けられており、部門を超えた様々なチームを指揮し、農薬製品に係るあらゆる潜在的リスクを評価し、最小化しています。 この分野での彼の経験は、食品や飲料水、住宅用途などから、植物や蜂のような非標的生物に至るまで、多岐にわたるプロジェクトで培われています。 イアンは、農薬製品の登録における健全な科学の利用推進に向け、業界の各種委員会や作業グループ、科学に係る学会において、先導的な役割を果たしてきました。

彼は、また、クロップライフ・アメリカのチームの代表として、ヒトのリスクを定量化するためのCARES(累積・統合リスク評価システム)というシステムの開発に取り組みました。 さらに、クロップライフ・アメリカの環境リスク管理委員会の代表も務め、その間、クロップライフ・インターナショナルと協働して、東南アジアやラテンアメリカの規制当局者や業界代表者向けに、環境リスク管理ワークショップを開発、実践するなど、業界の取り組みを主導してきました。 この他、国内外において、いくつかのリスク管理に関する専門的シンポジウムに参画するとともに、リスク管理について広く講演活動も行ってきました。 最近では、ミツバチの健康維持に向けた課題に対処するため、幅広いステークホルダーの結集をめざし、様々な普及活動に携わっており、現在はクロップライフ・アメリカのポリネーター・チームの代表を務めています。 イアンは、その業績に対し、国内外から、クロップライフ・アメリカ・ワークホース賞やクロップライフ・アメリカ・リンカーン賞、そして、二度のバイエルクロップサイエンス・トップ・ルミナリー賞を含め、数々の賞を受賞しています。

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