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2007/07/30更新

バイテク情報普及会 第12回メディアセミナー「国産バイオ燃料の本格導入に向けて」を開催

バイテク情報普及協会は7月5日、都内で第12回メディアセミナーを開催しました。今回のセミナーでは「国産バイオ燃料の本格導入に向けて」と題して、国際農業・食料貿易政策協議会の理事で、東京農業大学客員の教授である白岩宏氏にご登壇いただきました。

地球温暖化対策への世論の高まりなどを背景に、二酸化炭素の排出を抑えられて再生利用が可能なバイオ燃料の導入が世界的に進んでいます。米国では、石油への依存症を減らしてエネルギーの自給を高めるためにも、国が率先してバイオ燃料の生産・消費促進の目標値を設定したり、法制度を整備したり、必要な支援を行ったりした結果、世界第1位のバイオエタノール生産国へと成長しました。また、EUも2020年までにバイオ燃料の普及率を輸送用燃料の最低10%まで高めることを加盟国に義務付けています。

一方、日本ではようやくE3(エタノール3%)に向けて動きはじめたところで、対策が遅れていると白岩氏は指摘し、「日本のエネルギー自給率はわずか4%。これを改善し、温室効果ガスを削減するためにも、国産バイオ燃料の推進を急ぐべき」との考えを述べました。

白岩氏が国産バイオ燃料の原料として注目しているのは水稲です。水稲は連作障害がないこと、余剰水田を活用できること、水田は自然のダムであり水害防止対策としても有効であることなど、さまざまなメリットがあります。何よりも、農業生産者にとってバイオ燃料は新たな市場であり、収入増や雇用の安定化が農村の活性化につながることが期待されます。

国産バイオ燃料の実現にむけて、重要な課題の一つが低コストでの生産を可能とする技術開発です。エタノール収量を大幅に改善するために、イネの単収を現在の3倍以上に高め、高デンプン、高タンパクの新品種の開発が必須となります。白岩氏は、国内農業の閉塞感を打破するためにも、「遺伝子組み換え技術などを活用して生産性の向上を実現し、科学技術の進歩とともに進む農業に転換すべき」と意識改革の必要性もうったえました。