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2013/12/13更新

バイテク情報普及会、メディアセミナー「日本の食卓を支える穀物供給と農業イノベーション~遺伝子組み換え技術・作物の役割と課題~」を開催

バイテク情報普及会は、2013年12月2日(月)、一橋大学イノベーション研究センター 米倉誠一郎教授、資源・食糧問題研究所 柴田明夫代表、並びに東京大学大学院 本間正義教授を講師にお迎えして、『日本の食卓を支える穀物供給と農業イノベーション~遺伝子組み換え技術・作物の役割と課題~』と題したメディアセミナーおよびパネルディスカッションを開催しました。

米倉教授のご講演は、「農業輸出とイノベーション」と題し、イノベーションとは何か再定義をするとともに、遺伝子組み換え技術を含む新しい技術の発展や効率化による、日本の農業におけるブレイクスルーの重要性について問題提起が行われ、参加者に遺伝子組み換えに関する新たな視点が提供されました。

柴田代表のご講演は、「穀物供給の現状と課題」と題し、中国の急激な穀物需要増加による獲得競争の激化や食糧の価格高騰が懸念の中、今後の日本の食料安全保障戦略について、具体的なデータ、ファクトを参照しながら課題の分析が紹介されました。その中で生産力低下への対策として遺伝子組み換え技術を含む農業資源のフル活用や、輸入先の多角化など、日本における安定的な食料の供給について考慮すべき事柄について、商社の視点から対策と戦略が紹介されました。

また本間先生のご講演は、「食料安全保障と遺伝子組み換え技術」と題し、食料の安全保障については、「食料の存在」、「安定した供給」、「食料へのアクセス」そして「食料の摂取」の全てについて語られるべきものとし、国内生産による食料自給率向上に偏った議論に異を唱え、国内農業の強化とともに、世界市場の変化を受けて日本の企業の海外進出・投資と商社などのネットワークを駆使して、食料供給の安定を図ることが重要との見解が紹介されました。また、その中で遺伝子組み換え作物の果たす役割の重要性について語られ、遺伝子組み換え作物の課題について提言が行われました。

講演に引き続き、科学ライターの松永和紀氏をコーディネーターとして迎え、講師のご講演を踏まえたパネルディスカッションが行われ、先生方より日本の食料安全保障における遺伝子組み換え作物の持つ役割の重要性と、遺伝子組み換え作物輸入・導入の現状および課題についてそれぞれ専門家の立場から活発な議論が行われました。また参加者からの質問として消費者の遺伝子組み換え作物に対する受容や表示制度についても触れられ、継続的な情報提供と啓発の必要性についても議論されました。

なお、当日は、ハワイパパイヤ協会のご協力のもと、2011年12月に遺伝子組み換え作物の生鮮食料品としては初めて日本で認可を受けた「レインボーパパイヤ」をご試食いただきました。