日本の遺伝子組換え

遺伝子組換えの表示

遺伝子組換えの根拠となるIPハンドリング

遺伝子組換えの農作物が混ざらないように管理された原料であることを裏付ける証明書つきの原材料を使った場合にのみ、「遺伝子組換えではありません」という表示をすることが許されます。
遺伝子組換え農作物は通常、栽培国内では非組換え農作物と特に区別されることなく流通しています。それは、流通が認められている遺伝子組換え農作物は、従来の農作物と同じように安全であることが事前に確認されており、また、その構成成分や栄養価も従来の農作物と同じであるためです。
そこで、非遺伝子組換え農作物のみ分別するためには、特別なコストをかけて農場から製造工場に原料が到着するまでの全ての流通過程で、厳密な管理を行う必要があります。
このようなシステムをIPハンドリング(分別生産流通管理)といい、IPハンドリングを行って分別管理したことを証明する書類が発行されます。IPハンドリングを行っていることの証明書は、農作物が生産者から流通業者、輸出入業者、加工業者へと渡る各ポイントで発行され、最終的に全てのチェックポイントで適切な分別管理が行われたことが確認される必要があります。全ての書類がそろって初めて適切なIPハンドリングが実施されたということができ、これをもとに加工業者は「遺伝子組換えでない」と任意で表示することができます。
このように、厳密な管理の下、栽培農家や流通にかかわる人は、細心の注意を払って分別管理を行っていますが、現実には遺伝子組換えのものがわずかに混ざってしまうことがあります。これは、農家から食品加工業までには様々な流通段階があって、それぞれ同じ流通ラインを用いているためです。非遺伝子組換えのものだけ流通させるときは、通常の流通をいったんストップさせてから、コンベアーや倉庫内を清掃してからラインに流します。しかし、清掃してもラインに数粒、遺伝子組換えのものが残っていたりすることもあり、現状では絶対に混ざらないようにすることは不可能です。
このため日本では、現在の流通システムを鑑みて、遺伝子組換え農作物の混入率5%未満なら、適正なIPハンドリングが行われたと認めています。ただし、IPハンドリングの証明書がそろっていることが前提ですので、たとえ混入率が5%未満であっても、証明書に不備があれば「遺伝子組換え不分別」の表示が義務付けられることになります。