日本の遺伝子組換え

遺伝子組換えの安全性の考え方

遺伝子組換え農作物の安全性評価の仕組み

品種改良でも常に遺伝的な変化は起こっている

私達が毎日食べている様々な農作物は、人類が農耕を始めて以来ずっと品種改良を重ねてきたものです。品種改良によって新たにできた農作物は、両方の親からもらった遺伝子が組み換わっており、常に遺伝的な変化が起こっています。これらの農作物の安全性については、一つひとつが科学的に検証・証明されたものではありませんが、長年の育種経験と食経験によって安全とみなされ私達の食卓に上ってきました。

遺伝子組換え農作物のリスク評価をどう考えるか

遺伝子組換え農作物の研究が始まった1970~80年代にかけて、その安全性について考えようということになったとき、初めて科学者は「農作物の安全性をどのように評価するか」という課題に直面することになりました。
化学物質の安全性は、一つの物質を実験動物に大量に食べさせて、どのくらい食べたらどのような毒性を引き起こすのかについて判断することができます。しかし食品には様々な栄養素や抗栄養素が含まれていて、それだけを実験動物に大量に食べさせると、栄養が偏ってしまい、動物が生育せずに正しい実験が行えないということがあります。ですから従来の化学物質の評価における考え方を、そのまま遺伝子組換え農作物の評価に適用することはできませんでした。

これまで食べてきた食品と比べて、安全性を確認する

現在食べている農作物でも、中には有害成分が含まれていることもあり、これらは科学的分析によって100%の安全性を証明することはできません。このため、遺伝子組換え農作物が安全かどうかを考えるとき「私達がいままで食べたり、利用してきた従来の農作物と、遺伝子組換え技術を用いた農作物とをいろいろな面から比べて、従来の農作物と同じように食べても安全とみなすことができるかどうかを評価する」ことが、国際的な議論の中でまとめられました。
つまり、これまで食べてきた食品をお手本に、安全性を評価しようというもので、このような考え方は、国際的に共通の概念となっています。遺伝子組換え農作物はこの考え方に沿って、各国政府が定めた基準に従い、前もって安全性の確認が行われます。