世界各国の最新研究状況【フィリピン】

ビタミン強化のイネの開発

フィリピンは2002年にアジアで初めて遺伝子組換えトウモロコシの商業用栽培を許可するなど、遺伝子組換え技術を用いた品種改良を積極的に進めています。フィリピンは異常気象などによる深刻な干ばつに見舞われやすく、農耕地の減少問題も抱えているため、政府は干ばつに強く、生産性の安定が可能な農作物の開発を目指して、新しい技術の導入に前向きです。
また、食料不足による問題を解決するためにも遺伝子組換え技術は期待されており、フィリピンの国際イネ研究所(International Rice Research Institute:IRRI)ではビタミンや鉄分などを強化したイネの研究がすすめられています。たとえば、ビタミンAの前駆物質であるβカロテンを含み、ビタミンA不足の解消につながるコメ「ゴールデンライス」の研究があり、2011年までの商業化を目指しています。フィリピンで開発が進められている高品質で高収量の遺伝子組換えのコメが実用化されれば、コメの平均収量が1.5倍になり、自給率は95%に上昇するというFAOの試算も出されています。

食品用途のみならず、バイオ燃料の原材料となるココナツの研究なども行われています。