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皮をむいても変色しない遺伝子組み換えリンゴの商業化に前進 (米国)
カナダのバイテク企業(Okanagan Specialty Fruits社)は、遺伝子組み換えリンゴ (商品名;Arctic Apple(R))の商業化に向けて米国及びカナダで安全性評価の申請を行い、現在、米国農務省(USDA)による審査が行われています。USDAは1月末までに2回目のパブコメを募集しています。
従来のリンゴは、果肉に含まれるポリフェノール類がPPO酵素により酸化されるために切り口が茶色く変色してしまいます。新たに開発された遺伝子組み換えリンゴは、PPO酵素の働きをRNAi技術を用いて抑えているため、皮をむいても変色しません。ポリフェノール類が酸化しないため、リンゴ本来の風味が長持ちし、抗酸化物質が損なわれないなどのメリットがあります。開発者は、組み込んだ遺伝子自体はリンゴ由来のものであり、従来のリンゴと栄養的にも差はなく、自然にカビが生えて腐る点も同じだ、と説明しています。
一部の農家や農業協議会からは、環境への影響を懸念する声があがっていますが、Okanagan Specialty Fruits社のNeal Carter社長は、2014年中に無規制承認を得て、2015年の発売を目指したいとしています。
詳しくは次のサイトでご覧ください(英語):
http://www.arcticapples.com/about-arctic-apples/arctic-apple-benefits