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植物バイテクをめぐる日本の研究成果:千葉大学の研究者ら、遺伝子サイレンシング技術により、キュウリ・モザイクウィルス(CMV)耐性の遺伝子組み換えバレイショを開発

千葉大学の研究者、Valentine Otang Ntuiらは、遺伝子サイレンシング技術を用いて、ある種のキュウリ・モザイクウィルス(CMV)に完全な耐性をもつ遺伝子組み換えバレイショを開発したと発表しました。

研究チームは、欠損CMV酵素の遺伝子コード断片を含む2つの構成体を用い、CMVに感受性のある品種「男爵」から、新たな遺伝子組み換え品種を作りだしました。新たなバレイショは、キュウリ・モザイクウィルスのCMV-O並びにCMV-Yの双方に対し、100%の耐性を示しました。また、病害耐性の程度は、其々の構成体由来のバレイショ間に、有意な差は認められませんでした。更なる分析の結果、これらの遺伝子組み換えバレイショが示した耐性は、RNAサイレンシングによって獲得されたものであることが、確認されました。

バレイショは、生産性が高く、食用作物として重要であるものの、高温(24℃以上)では極めてCMVに罹病しやすいことが知られており、この研究により、高温でもCMVに罹病しにくいバレイショの新品種開発が進展するものと期待されます。

詳しくは以下のサイトをご覧ください(英語):
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=11112

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