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英国政府、遺伝子組み換え作物の規制システムを、より効率的で実効性のあるものにする必要を指摘
英国環境・食料・農村地域省大臣オーエン・ピーターソン氏は、英国における遺伝子組み換え作物の栽培に対する規制を緩和する必要があると発言しました。この発言を受け、首相の公式スポークスマンは「規制システムの効率化、実質化に向け、関連委員会が検討しているが、より迅速な対応は可能だと思っている」と述べています。
英国テレグラフ紙の記事は、ピーターソン氏の発言が、英国政府の遺伝子組み換え作物に対する規制緩和計画の前触れであり、幾人もの閣僚が、将来の英国の食料安全保障にとって不可欠の方向であるとの認識を持っている、と伝えています。また、遺伝子組み換え反対派からの反発も予想されるが、国民の遺伝子組み換え技術に対する懸念は薄れており、政府は遺伝子組み換え推進に向け、舵を切るものと予想しています。
同紙の別の記事では、首相の公式スポークスマンの談話を、「本件は首相の意向もあり欧州レベルでの検討を求めている。首相の考えは『科学に基づき、市民の安全を第一に考える必要があるものの、規制プロセスの迅速化が可能であるなら、是非そうするべきである』と言うものだ」と、紹介しています。
テレグラフ紙の記事(英語)
http://www.telegraph.co.uk/news/politics/9733589/Food-minister-Owen-Paterson-backs-GM-crops.html
http://www.telegraph.co.uk/news/politics/9734602/Speed-up-roll-out-of-GM-crops-says-Downing-Street.html
また、ガーディアン紙は、ピーターソン氏の発言を伝えるとともに、英国科学協会が3月に実施した調査の結果に触れ、英国民の遺伝子組み換え食品に対する意識は、10年前に比べ和らいでおり、「気にしない」とする国民の割合は、17%から25%に増加していると報じています。
ガーディアン紙の記事(英語)
http://www.guardian.co.uk/environment/2012/dec/10/gm-health-fears-owen-paterson