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農林水産省 遺伝子組み換え農作物の実用化にむけて道筋を示す

農林水産省農林水産技術会議は本年5月、「遺伝子組み換え農作物等の研究開発の進め方に関する検討会」を立ち上げて、今後の目標を設定し、道筋を示すべく議論を重ねてきました。8月1日に、これまでの議論を踏まえて「中間取りまとめ」を発表し、日本における遺伝子組み換え農作物の研究開発を推進し、「基礎研究」から次の段階の「実用化」へとすすめるための方策などを示しました。

「中間取りまとめ」では、現在の脆弱な研究体制が研究者の海外流出や若手研究者の参入阻害、ひいては知的資源としての国力の喪失につながっていると指摘。遺伝子組み換え農作物等の研究成果を農業生産や国民生活に適切かつ効率的に還元するために、戦略性をもって研究開発を進めることが重要であると述べています。
実用化に向けては、民間の競争力を削がないように努めつつ、国が強いリーダーシップを発揮して、明確な目標とともに、遺伝子組み換え農作物等の実用化に向けた研究開発の方針を示すこととしました。短中期的な目標には、おおむね5年後に実用化の目途が立ちそうなものとして、「健康増進効果のある機能性食品の開発(栄養価や特定の成分量を高めたコメなど)」、「低環境負荷、低コスト、労働力軽減への貢献が期待される農作物の開発(糸状菌と最近の両方に効果のある複合病害抵抗性イネなど)」、「不良環境耐性農作物等の開発(乾燥・塩害耐性イネなど)」の農作物を挙げています。

研究開発を推進し、実用化に結びつける際には、生産者に安心して栽培してもらえる状況、消費者に安心して買ってもらえる状況を作ることが何よりも重要であるとしています。今後は、重点的に研究開発を進める分野、研究目標設定、実用化に向けた道筋等の検討を行い、年内を目途に最終取りまとめを行うことになっています。

農林水産技術会議ホームページ
http://www.s.affrc.go.jp/docs/commitee/gm/top.htm

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