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生物研 イネの遺伝子数は約32,000 今後の研究発展のため研究成果をWeb公開
独立行政法人農業生物資源研究所(生物研)はイネの29,550の遺伝子位置を決定し、さらにイネの遺伝子総数は約32,000個と推定しました。これは国際共同プロジェクト(RAP)で得られた成果で、今後の研究発展のために全ての研究成果を「イネアノテーション計画データベース(RAP-DB)」として以下のURLで公開中です。新データは順次、掲載されます。
(http://rapdb.dna.affrc.go.jp/ 及び http://rapdb.lab.nig.ac.jp/)
RAPとは、生物研、独立行政法人産業技術総合研究所、および大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立遺伝学研究所の3機関を中心とした、イネのゲノム塩基配列情報解析のプロジェクトで、12の国と地域と35の研究機関、国内外の多くの研究者が参加しています。
生命現象解明のためには塩基配列のどの部分がどのような役割を担っているかの解析が欠かせません。多くの場合、コンピューターで自動処理を用いますが、頻繁に不正確な情報も含むため、専門的知識を持った研究者の修正を経てはじめて正確な解析結果になります。
従来の解析では、イネの遺伝子数は約50,000と予想されていましたが、多くの研究者を集結した今回のプロジェクトによって、より正確な解析が実施された結果、29,555の遺伝子位置が決定するとともに、真の遺伝子数は約32,000と修正されました。さらにイネ属に特異な遺伝子が5,663個発見され、今後はその機能を明らかにすることが期待されています。
今回公開されたデータベースは、イネだけでなく、コムギやトウモロコシなどの近縁の主要なイネ科穀類の研究にも応用されると考えられます。
農業生物資源研究所ホームページ
http://www.nias.affrc.go.jp/pressrelease/20070109/