GMO Answers
質問
誰もが興味があると思う大事な質問をします。昆虫が進化していて殺虫効果のあるGMO作物に抵抗性を示すようになってきたというのは本当ですか?またこのような昆虫が環境に与える影響を、あなた方の科学者たちはどのように考えていますか?また、種子が昆虫を撃退できなくなっているとしたら、どうなりますか?それから、ラウンドアップ耐性作物が、雑草に負けはじめていることについては、どうでしょう?
回答
抵抗性の発現は、病害虫管理手法の開発を促し、化学的、生物学的、耕種的な手法など、様々な形の管理手法が進化をとげてきました。抵抗性は、バイテク由来の作物だけの問題ではありません。害虫の集団の中で抵抗性が発現すれば、生産者にとって経済的な問題になってきます。何故なら、引き続き作物を生産し続けるためには、別の害虫管理手法を同定し、採用しなくてはならないからです。しかしながら、害虫や雑草の集団に生じる抵抗性は、環境に対し直接的な影響をもたらすことはありません。何故なら、生物の振舞いは、特定の病害虫管理方法が適用されたとしても、その前後で変化しないことが分っているからです。ただGM作物について言えば、環境への間接的な影響が重要かもしれません。 害虫抵抗性や除草剤耐性のGM作物は、従来作物に使用する殺虫剤や除草剤にくらべ、もっと弱いものを使って、同じレベルの収量が得られるようになっていますので、害虫や雑草に抵抗性が発現した場合には、かつてのように、農家はより強い農薬の使用を強いられることがあります。 このような理由により、業界では、害虫や雑草における抵抗性の発達を遅らせることができるよう、管理計画やガイドラインを作成しています。この課題についての詳細は、www.croplife.org/Insect_resistance_management を参照してください。
回答者 レイ・レイトン回答者
レイ・レイトン
Ray Layton,Ph.D.
博士、デュポン・パイオニア社、環境安全部門、リサーチ・フェロー