GMO Answers

質問

質問者 Cornelia Ward (アリゾナ州、セドナ)

GMO作物の種子は上手く繁殖しないため、農家は毎年新しい種子を種子会社から買わなくてはならないというのは本当ですか?

回答

繁殖能力について言えば、GMO作物からの種子であるか否かは、関係がありません。

農家は普通の種子を使い続けることを望みません。それには幾つかの理由があります。仮にGMO作物がハイブリット(交配種)であるとすれば、子の(F1)世代の作物は、生育が悪い、あるいは病気に弱いものになり、栽培には適さないものとなります。ハイブリットの場合は、必ずしもGMOに限らず、毎年新しい種子が必要となるのです。ハイブリッド種子の生産については、こちらのQ&A(https://gmoanswers.com/ask/what-difference-between-hybrid-and-gmo-neither-method-alters-genes-correct)をご覧ください。

保証種子を利用するのは、ごく一般的な習慣で、そのような種子は、どのような方法で育種されたかに係らず、収穫した種子を再利用するのに比べ、多くの利点があります。例えば、私たちの農場では、GMOキャノーラ、コムギ、黄色エンドウマメを栽培していますが、キャノーラ(ハイブリット)の種子は、毎年、新しい種子を買っており、コムギやマメについても、翌年の栽培においても品種の純粋性が保たれるよう、保証種子を購入しています。

生産者は、様々な作物で、種子の利用制限を定めた契約書に署名しています。これは、育種家たちが投資の見返りを確保するための一つの方法でもあるのです。そのような手立てが無ければ、育種家たちは、より良い品種を作ろうとする意欲を持ちえないでしょう。生産者として私は、より良い遺伝的特徴や形質をもつ種子から得られるベネフィットが、そのような種子のコストを上回るのであれば、GMOであるか否かに係りなく、喜んでそのような種子を購入します。例えば、もしサビ病やフザリウムのような病気に強いコムギの品種があれば、私は、そのような品種に余分のお金を払います。GMOは、リングスポット病に強いハワイのパパイヤのように、いくつかの非常に有益な形質をもたらしています。

モデレーターの注記: 現在、商品化されたGMのコムギや黄色エンドウマメはありません。

植物の遺伝的性質を純粋で健全に保つために新たな種子を購入するのは、育種にGMOのプロセスが使われたか否かに係らず、極めて当たり前の習慣となっています。

回答者 ジェイ・シュルツ

回答者

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ジェイ・シュルツ

Jay Schultz

農家

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