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ダウ・アグロサイエンス社 世界で初めて植物細胞から作るワクチンの承諾を受ける
ダウ・ケミカル・カンパニーの子会社のダウ・アグロサイエンス社は1月31日、米国農務省(USDA)から、植物細胞から作るワクチンの承認を世界に先駆けて受けたことを発表しました。同社の動物健康部のグローバルビジネスリーダーのブッチ・マーサー氏は「この承認により、植物細胞由来ワクチンで予防医学の分野で革命を起こすことができる」と語っています。
同社が承認を受けたのは、植物の培養細胞を使ってワクチンを製造するConcertというシステムで、ワシントン大学、ボイス・トンプソン植物研究所(Boyce Thompson Institute for Plant Reaearch)、Benchmark Biolabs, Inc.、アリゾナ州立大学バイオデザインインスティチュートなどの組織や団体と協力して開発されました。
植物全体を使ってワクチンを作らせる場合は畑や温室等で栽培しますが、この先進技術では密閉された容器内等で植物細胞を培養するので、安全な環境の下で管理することができます。同社の動物健康R&Dのリーダーのジョン・クフェ氏は、遺伝子組み換え技術を用いて安全かつ効果的な新しい分野のワクチンを製造することができたことは「バイオテクノロジーが先進科学であることの証明となった」としています。
Concertが現行の米国農務省家畜生物製剤センター(Center for Veterinary Biologics)の承認プロセスに従ったものであることが示されたことから、今後はこの技術を用いて、犬や猫などのペット、馬、鶏、豚、牛などの新しい動物用ワクチンの開発が進められるほか、さらにこの革新的な技術を人間の病気に利用することも現実的な可能性がでてきました。
ダウ・アグロサイエンス
http://www.dowagro.com