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農林水産省、遺伝子組み換え作物をめぐる現状を解説

農林水産省は、遺伝子組み換え農作物の国外・国内の状況について簡潔にまとめた資料「遺伝子組み換え農作物をめぐる状況について」を公表しました。この資料では、(1)遺伝子組み換えをめぐる世界の動向、(2)遺伝子組み換え農作物の安全性に係る法制度について、(3)遺伝子組み換え食品の表示について、(4)我が国の研究開発の動向の4つのテーマごとに、ポイントを絞って説明しています。

(1)遺伝子組み換えをめぐる世界の動向
トウモロコシの作付面積は、米国全体で昨年に比べ7%減少し、約3,534万ヘクタール(8,730万エーカー)でした。そのうち遺伝子組み換え品種が占める割合は、昨年の73%から7%上昇して80%となり、組み換え作物の中で最も大きく増加しました。害虫抵抗性と除草剤耐性の両方を併せ持った掛け合わせ(スタック)品種も増加し、大豆に続きトウモロコシでも8割以上が遺伝子組み換え品種となりました。

(2)遺伝子組み換え農作物の安全性に係る法制度について
日本では食品、飼料、環境の観点から、遺伝子組み換え農作物の安全性が評価・確認されています。食品は「食品衛生法」、飼料では「飼料安全法」、生物多様性への影響は「カルタヘナ法」に基づいてそれぞれ科学的評価を行い、問題がないと認められたもののみが栽培・流通しています。

(3)遺伝子組み換え食品の表示について
遺伝子組み換え食品は、「食品衛生法」及び「JAS法」に従って表示が行われています。現在、大豆、トウモロコシ、ジャガイモ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、てん菜の7つの作物及び、32品目の加工食品群が表示の対象となっています。遺伝子組み換え作物を使用したもの、区別していないものには表示の義務があります。一方、遺伝子組み換え作物を使用していないものには任意でその旨を表示することが認められています。

(4)我が国の研究開発の動向
国際的な研究開発競争が激化している中、日本にはこれまでのイネゲノム研究などの蓄積があり、今後の研究開発の分野で国際的にリードしていくことが期待されています。1月には遺伝子組み換え農作物の研究開発の方針を取りまとめ、計画的・効率的に研究開発を進めることとしました。特に、複合病害抵抗・多収性農作物、不良環境耐性農作物、機能性成分を高めた農作物については2015年を目途に実用化を目指す一方、国民とのコミュニケーション活動にも積極的に取り組んでいく方針を打ち出しています。

詳細は下記アドレスをご参照ください。

農林水産省ホームページ
http://www.s.affrc.go.jp/docs/anzenka/pdf/colum8/situation.pdf

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