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筑波大学らの共同研究グループ、「夢のらくらく栽培トマト」を開発、原因遺伝子を特許出願

筑波大学とカゴメ、理化学研究所の共同研究グループは、めしべに花粉が受粉しなくても、放っておくだけできれいな実をつけるトマトを開発したと、11月19日に発表しました。研究グループは、栽培品種と交配して3年後をメドに実用化を目指すとしています。

受粉なしで実がなる単為結果品種は、キュウリなどではすでに実用化されていますが、トマトでは、収穫後の実が割れやすかったり、柔らかすぎたりするものが多く、農家に広く普及するには至っていません。現在のハウス栽培のトマトはハチを使って授粉させたり、花をホルモン処理したりする作業が必要なため、新型トマトの栽培は農家の手間やコストを大幅に軽減できるものと期待されています。

研究グループは、薬品処理などで突然変異を起こした実験用の小さなトマトを1万系統以上作り、その中から授粉しなくても実をつけるトマトを10系統見つけました。このうち5系統の遺伝子を特定し、1系統については11月7日に特許を共同出願しました。

新開発のトマトは従来の単為結果品種とは別の遺伝子の変異を利用しており、実の亀裂などの問題は起きていないということです。この遺伝子を利用すれば、授粉しないで実をつけるメロンやナス、ナシなどの新品種開発にもつながるものと、期待されています。

この発表の詳細は以下のサイトでご覧ください。

筑波大学のプレスリリース:
http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/p201311191400tom.pdf

ニュース記事(日経バイオテク、会員登録が必要です):
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20131119/172341/

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