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北海道大学/畜産草地研究所 バイオマス生産に有望なススキの遺伝子組み換えに成功

北海道大学と畜産草地研究所は、世界で初めてススキの遺伝子組み換え体の作出に成功しました。ススキは、バイオマス生産や持続的な栽培が可能であり、有望なエネルギー作物の1つとして世界的にも有望視されています。
今回の研究では、日本全国から収集したススキ遺伝資源の中から、培養特性に優れる系統を見出し、遺伝子組み換えに適する条件に最適化し、ススキの遺伝子組み換え体を作出しました。この成果はGlobal Change Biology Bioenergy誌に公表されました。

日本の在来作物でもあるススキは、低温でも高い光合成能があること、生育サイクルの永続性、高いエネルギー効率、などの特性があり、寒冷地でのバイオマス生産に非常に優れていることから、欧米でもエネルギー作物として期待されています。日本でも経済産業省と農林水産省による「バイオ燃料技術革新計画」のロードマップとして、遺伝子組み換え技術による革新的なエネルギー作物開発が盛り込まれており、今回の研究ではススキを用いた分子育種技術開発の基盤研究として、効率的な組織培養系と形質転換の技術の確立が検討されました。

研究では、培地植物ホルモンの組み合わせ、培養期間など、ススキの組織培養に関する条件について最適化を行いました。また、日本各地からススキ遺伝資源を集め、培養特性が優れた系統を選び出しました。さらに、パーティクルガン法方による遺伝子導入技術を確立するための最適な条件を検討し、そこから、世界初めて遺伝子組み換え体のススキを作出し、ススキの形質転換系技術を確立しました。

今回の成果は今後、バイオマス生産に有効な物質を効率的に生産したり、環境ストレスに強い品種の開発に生かされると期待されています。また、新品種の開発によって持続的に高いバイオマス生産と、安定した原料の供給が可能になり、バイオ燃料製造への貢献は非常に大きいとしています。 

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