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世界銀行とWTO 途上国への遺伝子組み換えワタの導入による経済効果は20億ドル

世界銀行とWTOは2006年2月、途上国において遺伝子組み換えワタを栽培すれば、その収益はおよそ20億ドルに上るとの試算を発表しました。
ワタは途上国にとって収入源であり、また繊維産業を維持するために重要な作物です。現在、より生産性の高いワタが、遺伝子組み換え技術によって開発されており、世界における遺伝子組み換えワタの割合は28%(2005年)となっていますが、インドとメキシコを除いては途上国での大規模な栽培はまだ行われていません。そこで、途上国で遺伝子組み換えワタを栽培した場合の経済効果について解析を行いました。その結果、国際的な収益はおよそ20億ドルにのぼり、さらにワタ以外の遺伝子組み換え作物の導入も進めば、20億ドルの2倍以上の収益が期待できることが明らかとなりました。
また、西アフリカの4つのワタ輸出国(ベナン、ブルキナファソ、チャド、マリ)が、ワタの補助金及び輸入関税の撤廃を世界貿易機関(WTO)のドーハ開発アジェンダに加えるよう求めていることから、国際的にワタへの関心が高まっています。このような貿易交渉によって見込まれる経済成長と比較をおこなったところ、遺伝子組み換えワタを栽培するほうが、より大きな利益を生むことも示されました。
報告書では、遺伝子組み換え作物はこれらの国にとって導入しやすいこと、安全性についても、この10年間さまざまな国で栽培されている中で、なんら問題は起きておらず、さらに現在では管理方法も開発されていることから、そのリスクは極めて小さいものであるとしています。

世界銀行ホームページ
http://siteresources.worldbank.org/INTRANETTRADE/Resources/GMOcotton0206.pdf

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