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GMOアンサーズがForbesに投稿した米国GM食品表示法に関する意見記事のご紹介

2016年9月、バイテク企業団体が立ち上げたウェブサイト「GMOアンサーズ」(https://gmoanswers.com/) が、米国で2016年7月末に成立したGM食品表示法についての意見記事をForbesに投稿しましたので、ご紹介します。

2016年9月15日付 Forbes Opinion
http://www.forbes.com/sites/gmoanswers/2016/09/14/gmos-benefit-environment-poor/#6c68fb255c50
(日本語訳:バイテク情報普及会)

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米国GM食品表示法について思うこと
デービッド・R・ジャスト博士、ハリー・M・カイザー

デービッド・R・ジャスト博士およびハリー・M・カイザー氏は共に、コーネル大学Dyson School of Applied Economics and Managementで教壇に立っています。

GMOを含む食品への表示問題において、GMOは良いところのないもののように扱われがちですが、実際には、GMOは、農家の収量増加に貢献し、米国だけではなく世界中で、貧困に苦しむ人々への食料供給に役立っています。(画像著作権:GMOアンサーズ)

今年の7月下旬、オバマ大統領の署名により「安全かつ正確な食品表示法」が成立しました。超党派によるこの法律では、遺伝子組換え作物(GMO)を含む食品に義務付けられる表示にQRコードを用いることが認められています。消費者はこのQRコードを使って、食品メーカーのウェブサイトにアクセスし、原材料についての情報を知ることが出来るというものです。この法律では、GMOが含まれていることを必ずしも食品のパッケージに表示する必要はありません。その為、この法律に反対する人々は、自分たちの食べるものに何が含まれているかを知る消費者としての権利を妨害するものだとして、批判しています。反対派によるこの様な批判は、彼らが支持するGMO表示と同様、消費者の正しい理解を妨げるものです。この法律は、むしろ、超党派アプローチの公共政策としては最良のものと言えます。

市場に流通しているGMOの数は多くありませんが、それでもなお、GMOの導入による環境への貢献、そして飢餓に苦しむ人々が受ける恩恵は非常に大きなものであり、将来に向けてはこれまで以上のものが期待できます。現在、世界中で10億人近い人々が栄養失調に苦しみ、米国では、安定的に食料を手に入れられない人の数が5千万人近くにのぼります。GMOの導入によりトウモロコシの生産量が増加したため、穀物市場を混乱させ世界中で暴動の発生原因ともなっていた穀物価格の高騰を防いできました。GMOはまた、農業が環境に与える影響を低減させるための手段の一つでもあります。GMOの栽培が開始されて以来、除草剤の使用量が37%減少し、環境負荷の少ない農法が可能となったことで土壌侵食の発生が劇的に減りました。世界人口が増加し続けるなかで、環境への負荷を回避しつつ必要な食料を確保するためには、今後も農業技術を積極的に発展させていくことが必須となります。私たちは、農業技術が積み重ねてきた大きな発展により、過去165年間で7倍にも増加した世界の人口を養ってきました。GMOは、環境に対するマイナスの影響を減らし、食料生産量を増大させるために貢献することでしょう。

このたび始まったコーネル大学の大規模公開オンライン講座では、「GMOについての科学と政治」を課題として取り上げています。この無料公開講座では、GMOのベネフィット、ならびにGMO反対派の考え(科学では説明できない部分もあります。)を整理します。消費者がGMOに関する情報をどうとらえるか、そして、GMO賛成派、反対派の両者に操作された情報が消費者にどのような誤解を与えるのかを主要テーマとしています。例えば、GMOを原料に含む食品に義務付けられた表示です。この警告を与えるような表示は、GMOについてあまり詳しくない人の恐怖心をあおるだけのもで、科学的根拠はありません。この様な表示が提供する情報には、遺伝子組換えされたものは何か、遺伝子組換え技術を使用した目的は何か、そして、遺伝子組換え技術の前にはどのような技術が使われていたのかと言った情報は含まれません。多くの場合、この様な情報を提供するだけで、消費者がGMOを受け入れるようになる可能性があります(しかし、この様な情報を食品パッケージに表示することは不可能なことです)。GMOが人の健康に害を及ぼさないことは、世界の科学者たちの間で意見が一致していることから、GMOを含む食品の表示義務化は正しい政策とは言えません。警告とも受け止められる間違った情報を消費者に提供してしまう可能性があるからです。一部の人にとっては、まさにそこがねらいなのです。反GMO活動家たちは、GMO表示とそれが与えるGMOに対する悪いイメージがGMOの市場流通禁止へつながることを望んでいます。

科学ばかりか、近代技術をも否定するこの様なやり方は、将来深刻な影響をもたらします。完全に安全な食料であるにもかかわらず、GM表示があるがために、消費者が購入を避けるようになれば、食品や農業関連会社は新商品の研究開発への投資を著しく鈍らせることとなるでしょう。その結果、企業や農学大学における農業科学の研究が滞ることになり、それは、より豊かで環境に配慮した食糧供給への道を阻むことにもなります。農業科学、そしてそれを利用した農業技術の進歩は、耕地面積が減少する一方世界人口が増大するなかで、世界で栄養失調に苦しむ人々の割合を低減させてきたのです。

今回新たに制定された法律により、食品メーカーは、自社の生産する食品について、消費者にとって役に立つ情報を提供する機会を得たことになります。同時に、高価であっても消費者の購入意欲をそそるような商品を作ることも可能になりました。食品メーカーは、表示ラベルを最大限に活用し、単にGMOが含まれているか否かを知らせるだけではなく、なぜGMOが使用されているのか、そしてGMOがもたらすメリットは何かを消費者に伝えていくべきです。食品におけるこのような情報表示こそが、消費者に必要な客観的な情報すべてを提供することとなり、同時に、環境改善や飢餓のない世界実現への道を一歩進めることになるのです。

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<参考>
GMO Answers(英語)
https://gmoanswers.com/
GMOアンサーズQ&A紹介サイト(バイテク情報普及会による特設サイト)
http://www.cbijapan.com/gmo

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