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第3回高校生科学教育大賞 最優秀賞 貞静学園高等学校の授賞式を行いました
バイテク情報普及会は、2019年7月11日、第3回高校生科学教育大賞で最優秀賞に選ばれた貞静学園高等学校(東京都文京区)の授賞式を同校にて執り行いました。貞静学園高等学校から担当教員の大倉香人先生と5名の生徒に参加いただき、バイテク情報普及会事務局長の熊谷善敏より表彰状、楯、目録を授与しました。
バイテク情報普及会は、高校生及び高等専門学校の皆様に「持続可能な農業」や「植物バイオテクノロジー」についてより深く学び考えるきっかけとしてもらうことを目的とした教育支援活動を行っております。その一環として、「高校生科学教育大賞」を2017年に設立し、高校生及び高等専門学校の皆様から支援対象の科学活動を公募しております。第3回となる本年は、全国から11校の応募をいただきました。
その中で貞静学園高等学校が応募した活動計画「メンデルの法則をバイテクで証明しよう(植物育種とバイオテクノロジーの融合)」が選考会において最優秀賞に選ばれ、当活動の支援金として65万円がバイテク情報普及会より支給されることになりました。この活動計画は、生物の授業の中で古典的によく知られているメンデルの法則を交配実験とPCR検証を用いながらバイオテクノロジーで再現、実感し理解を深めるという大変ユニークな試みで、選考会においてそのアイデアが高い評価を受け、今回の授賞に至りました。(活動計画概要PDF)
担当教員の大倉香人先生から頂きました受賞のコメントを以下にご紹介いたします。
貞静学園高等学校 大倉香人先生の受賞コメント
生物の教員として、バイオテクノロジーをよりよく教えるために様々な取り組みに挑戦していたときに、バイテク情報普及会の高校生科学教育大賞を知りました。
ちょうど導入したPCR装置と電気泳動槽を用いて、生徒と研究に取り組みたいと考えていたところでした。PCR装置の製造元であるアメリカのベンチャー企業を調べているとPCR法を用いてメンデルの法則を証明するという実験プログラムの紹介がありました。(この実験で用いるFastPlantsという植物教材はアメリカの教育現場ではポピュラーであるということも驚きました。)メンデル=古典とPCR=発展の新旧織り交ぜたこのプログラムは、とてもユニークで生徒にとって意義あるものになるだろうと思い、今回の応募に至りました。
バイオテクノロジーは、今や生活の至る所に恩恵を与えています。残念ながら高校の教育現場の現状は、そのような技術に対する教育は不十分であると言えます。しかし、生徒が生きていく今後の社会はバイオテクノロジーとうまく付き合っていく必要があります。正しい知識をもって的確に判断をする力を養うためにも、このようなプロジェクトを通してバイオテクノロジーの本質を理解し、その歴史や今後の発展などにも議論を交わし成長していくことが不可欠です。
これから始まる実験プロジェクトに私自身とてもワクワクしています。また、生徒もこの実験プログラムを通して実験スキルの向上やバイオテクノロジーに関する知識が格段に増えることと思います。
最後に、今回私たちの取り組みにご理解頂き、ご支援をいただけたことに感謝し、少しでも良い成果上げることができればと思います。
2019年6月20日プレスリリース:
バイテク情報普及会 第3回高校生科学教育大賞 授賞校決定のお知らせ
https://cbijapan.com/news/2917/
2019年高校生科学教育大賞のページ
https://cbijapan.com/education/