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遺伝子組み換え農作物の栽培実験に関する指針が策定されました
農林水産省は2月24日、遺伝子組み換え農作物の栽培実験に関する指針を策定しました。
独立行政法人の研究機関で行われる栽培実験は、今後この指針に沿って実施されることになります。
指針では、遺伝子組み換え農作物が周辺の田畑などで栽培されている農作物に混ざらないように、栽培方法に関する規則を定めました。また、栽培開始の1ヶ月前までには栽培計画書をホームページなどで公表して、できる限り早く説明会を開催することを求めるなど、情報公開についても記されています。
なお、遺伝子組み換え農作物の環境への安全性は、カルタヘナ法(遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)に基づいて確保されています。屋外で試験栽培される遺伝子組み換え農作物も、この法律の下で、事前に日本の野生生物に対する影響について、専門家によって審査された上で、国によって栽培が認められたものです。
つまり、環境に対する安全性、屋外で栽培することについて、国によって承認されていますが、この指針はそれとは別に、「栽培実験が国民の理解の下で円滑に行えるよう」にすることを目的としたものです。
農林水産省では、昨年11月から指針の策定に向けて検討会を重ね、12月に指針案を公表し、一般からの意見を求めました。寄せられた意見を踏まえて何点か修正されましたが、大筋では指針案の内容と変更はなく、2月23日に開催際された、第3目の回検討会において、最終的に取りまとめられました。
検討会の最後に委員の1人が「この指針によって、独立行政法人の中での作業量は非常に増える。隔離距離が非常に大きく、国際的に見て3倍である」と感想を述べているように、国際的に見ても厳しい内容となっています。
なお、策定された指針と、国民からの意見・情報の募集結果については、農林水産省のホームページにて公表されていますのでご参照下さい。
農林水産省のホームページ
第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針の策定について
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/2004/0224.htm
パブリック・コメントの募集結果について
http://www.maff.go.jp/www/public/cont/20040224kekka_1.htm