新着情報

食べれば育毛にも効果がある大豆の研究

京都大学大学院農学研究科食品生物科学専攻の吉川正明教授らは、遺伝子組み換え技術によって、大豆に血圧降下作用や育毛促進作用をもつタンパク質を作らせることに成功しました。この研究成果は、3月に札幌で開催された農芸化学会において発表されました。

鶏卵にはもともと、動脈を拡げて血圧を下げる効果のあるオボキニンというタンパク質が含まれています。タンパク質は様々なアミノ酸がつながってできていますが、吉川教授らはオボキニンのアミノ酸を一部置き換えることによって、オボキニンより100倍高い血圧降下作用を持つノボキニンというタンパク質を作り出すことに成功しました。ノボキニンをラットに与えたところ、血圧降下作用が確認されたばかりでなく、血行が良くなるため抜け毛を防ぐことができたり、育毛を促進する効果が確認されました。抗がん剤投与の3日前から6日間ノボキニンを与えたところ、投与によって引き起こされる脱毛が抑制されました。

さらに、大豆にも似た構造のタンパク質が含まれていることに着目し、遺伝子組み換え技術によって大豆にも同様の遺伝子を作らせることに成功しました。

詳細なデータは今後、論文にて発表される予定です。

Pagetop