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農業分野からの温室効果ガス削減に向けて;国連報告書より

 2013年8月にFAO MICCAにより公表された指針書「National planning for GHG mitigation in agriculture(農業分野における温室効果ガス削減のための国家戦略)」において、世界の食糧生産システムが気候変動に及ぼす影響が指摘されており、地球温暖化緩和のための農業投資の必要性が強調されています。FAOによると人間の活動に基づき排出される温室効果ガスのうち、10%が農業分野によるものであるとしています。これを受けて、指針書は、生産システムの回復力向上と同時に、農法の改善による温室効果ガス削減及び大気中炭素の隔離の必要性を強調しています。
 一方で、農業分野における温室効果ガス削減計画の策定や気候変動プロジェクトへの資金割り当ては、不十分な状況であるとFAOは指摘しており、指針書には、このような課題への段階的な提言、食糧生産システムにおける温室効果ガス削減の国家戦略の事例、途上国の財政確保のための提案などが掲載されています。

 また、2013年6月にFAO MICCAにより公表された報告書「Mitigation of Greenhouse Gas Emissions in Livestock Production(畜産分野における温室効果ガスの削減)」においては、畜産分野での温室効果ガス削減について、家畜の腸内発酵やふん尿由来などの二酸化炭素以外の温室効果ガス(非CO2温室効果ガス)排出量削減の技術的オプションが紹介されています。さらに、本報告書においては、飼料利用効率の高い遺伝子組換え動物についても言及されており、社会的受容性の懸念があるものの、環境負荷のより低い家畜の作出に向けて今後期待される技術であるとして紹介されています。

※FAO MICCAFAO(国際連合食糧農業機関)のMitigation of Climate Change in Agriculture Programme(農業分野における気候変動緩和プログラム)。気候変動に適した農業を目指し、2010年に結成された分野横断的なプロジェクト。

FAOホームページ(英文)
Helping countries reduce agricultural greenhouse gas emissions
http://www.fao.org/news/story/en/item/180351/icode/

FAO MICCAによる報告書等は以下リンク先からご覧になれます(英文)。
http://www.fao.org/climatechange/micca/en/

遺伝子組換え作物栽培による温室効果ガス削減についてのバイテク情報普及会の記事は、こちらからご覧になれます。

バイテク情報普及会ホームページ
世界の遺伝子組み換え作物の栽培が環境や経済にもたらすインパクト1996-2011
/data/data/detail?key=201300000005

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