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インド 遺伝子組み換え作物によって女性の雇用と収入に貢献
イギリスWarwick大学のArjunan Subramanian博士らは、ドイツGoettingen大学の研究者とともに「遺伝子組み換え作物を利用することによってインドの女性の雇用と収入に大きな利益をもたらす」とする調査結果を発表しました。
調査結果では、インドにおける害虫抵抗性のBtワタの栽培が、収入を増やすだけでなく特に女性の雇用の機会も増加させたことがわかったと報告しています。研究によると、2002年の商業化以来、Btワタの栽培面積は2008年に760万ヘクタールに達し、1ヘクタールあたり40米ドルの収益増をもたらすとともに、雇用の機会も増やし、特に労働女性は収入が平均55%増加していました。特にインドではワタの収穫は女性の仕事であることから、その効果が大きく現れると考えられます。
加えて、組み換え作物の栽培で、殺虫剤の散布など農作業が減った男性の労働力が家事労働に当てられることで、女性の労働環境の改善にも寄与する、と述べています。
今回の調査は、ワタの栽培が盛んに行われている地域における家庭の経済活動等の調査と、5年間にわたる農業標本調査のデータを分析する、2つの方法によって行われたもので、調査結果は、Nature Biotechnology,28(2010)に掲載されました。
Warwick大学ホームページ
http://www2.warwick.ac.uk/newsandevents/pressreleases/gm_crop_produces/
Nature Biotechnologyホームページ
http://www.nature.com/nbt/journal/v28/n5/full/nbt0510-404.html