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IFIC消費者意識調査、米国の消費者は遺伝子組み換え技術に対して栄養や健康面のメリットを期待

IFIC(International Food Information Council)では、米国の消費者に対し1997年より継続して食品バイオテクノロジーに関する意識調査を行っています。このほど発表された調査結果によれば、米国の消費者は遺伝子組み換え技術を不安材料とは考えておらず、栄養や健康面のメリットに期待を寄せていることがわかりました。

遺伝子組み換え技術を利用した食品の将来の可能性について、消費者の33%は「今後5年間で栄養や健康の面において自分と家族に恩恵をもたらす」と考えています。具体的には、「健康に良い油脂」(82%)、「飽和脂肪酸の少ない油脂」(80%)、「食味の向上」(67%)などに期待が寄せられています。
食品の購買意欲については、約61%が「ある種の原料・食品の購入を避けている」と回答しています。どのような食品の購入を避けているのかを尋ねたところ、「糖類・炭水化物」(54%)と最も高く、次いで「脂肪・油脂・コレステロール」(38%)、「動物性食品」(21%)などが挙げられました。遺伝子組み換え食品の購入を避けると回答した人は1%未満でした。

食品表示制度への満足度は高く、「情報の追加」を望む消費者はわずか16%で、遺伝子組み換えを挙げた人は1%未満でした。米国では、遺伝子組み換え作物は従来の作物と同等であるという観点から、栄養やアレルギー物質などに著しい変化がないものは表示の義務はありません。こうした現行の表示制度を61%が「支持する」、24%が「中立的な見方をする」と回答しました。

持続可能な食糧生産について、70%は「何も聞いたことがない」と回答しました。概念を説明すると63%が「重要だと思う」と答え、「食糧供給の増加」や「農薬使用量の減少」などが主なメリットとして認識されました。この結果を受けてIFICは、このように消費者の理解が十分に進んでいない概念に対して消費者の受容を高めるためには、信頼できる情報提供を行うことが重要であるとしています。

国際食品情報会議(IFIC)ホームページ
http://ific.org/research/biotechres.cfm

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