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テキサスA&M大学・ベイラー医科大学、遺伝子組み換え技術でニンジンのカルシウム吸収率UPに成功

米国のテキサスA&M大学とベイラー医科大学の共同研究チームは、遺伝子組み換え技術を用いて、ニンジンに含まれるカルシウムの吸収率を強化することに成功しました。その成果が米国アカデミー紀要(PNAS)で発表されました。

同研究チームでは、植物体のカルシウム輸送に関連する遺伝子を組み込んだニンジンを開発しました。このニンジンを成人男女に摂取させたところ、通常のニンジンを摂取した場合に比べてカルシウムの吸収率が約40%上昇しており、ヒトの体内で利用可能なカルシウムの含有量が増加していたことがわかりました。今後は、利用可能なカルシウムの含有量をさらに増加させることが期待されています。
最近では健康のために野菜や果物中心の食事をする人も多くなりました。しかし、動物性食品の摂取量が減ってしまうことで、カルシウムのような必須栄養素が不足してしまうのではないかと危惧されています。カルシウムが不足すると骨粗鬆症の要因になることが知られています。研究チームのモリス氏は、この技術がたくさんの種類の野菜や果物へ応用されれば、「骨粗鬆症の予防に大きな影響を与えるだろう」と述べています。

米国アカデミー紀要ホームページ
http://www.pnas.org/cgi/content/short/0709005105v1

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