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農林水産技術会議 2007年10大トピックスで遺伝子組み換え関連研究を複数選定

農林水産技術会議事務局は、2007年にあげられた農林水産研究成果の中から、内容が優れ、社会的関心が高いものを10大トピックスとして選定しました。農業関係専門紙など約30社が加盟する農業技術クラブと協力し選定された結果、遺伝子組み換えに関連する研究成果が複数選ばれました。

(独)農業生物資源研究所は、WRKY45遺伝子がよく発現するように遺伝子導入したイネの系統には、いもち病や白葉枯病など複数の病害に対してきわめて強い防御機能があることを世界で初めて発見しました。今後は小麦などで応用され、作物の安定生産や病害防除の面で環境にやさしい栽培に大きく貢献すると期待されています。
また、クミアイ化学工業(株)との共同研究により、従来の手法では難しかった必要な遺伝子だけをピンポイントで組み換える手法の開発に成功し、高度な除草剤耐性を持つイネを作出しました。
奈良先端科学技術大学院大学では、思い通りの時期に花を咲かせる植物ホルモン(フロリゲン)を世界で初めて発見し、イネの開花を促進する遺伝子より作り出されたタンパク質であることを突き止めました。様々な作物の開花期を改変した品種の開発や開花期を調整する薬剤の開発、安定した生産や水稲の冷害を回避する技術などへの応用が期待されています。

(独)農研機構中央農業総合研究センター、東京大学および九州大学では、開花せずに受粉する突然変異体のイネを発見し、閉花受粉のメカニズムと原因遺伝子を解明しました。今後は、遺伝子組み換えイネの実用品種の開発において、交雑防止技術として活用される予定です。

農林水産省農林水産技術会議ホームページ
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/2007/071219_1.htm

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