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農林水産省、遺伝子組み換え作物実用化に目標年を示す

農林水産省は、12月18日、遺伝子組み換え農作物等の研究開発の進め方に関する検討会の最終取りまとめを発表しました。本年5月に立ち上げられた同検討会では、専門家、生産者、消費者団体等の代表11名が委員となり、ヒアリングや議論、コミュニケーション活動等が行われてきました。

最終取りまとめでは、研究開発の方向性として4つの重点課題を挙げ、技術的に実現可能性の高い作物を先発例として実用化までの工程を示しました。遺伝子組み換え技術の活用を地球規模での食料、環境、エネルギー問題の解決につながるものと位置づけて、国が主導となり実用化を推進していくこととしています。
飼料作物やバイオエネルギー用作物については、食料自給率向上やエネルギー需要増加対応等への観点から大幅な低コスト化や生産性向上が今後の課題となっています。遺伝子組み換え技術を活用して複合病害抵抗性や多収性を持たせることで農作物の収量向上や減農薬、省力化につながると期待されています。2015年には複合病害抵抗・多収の飼料用イネが実用化される見通しです。

農地の砂漠化や水資源の枯渇化が世界的な問題となっています。途上国を中心とした人口増加に伴う食料需要の増大による穀物価格高騰も指摘されています。遺伝子組み換え技術を活用した乾燥や塩害等の不良環境に耐性を付与した作物によって、食料の安定生産が可能になり、世界食料の安定供給や国際協力に貢献できると期待されています。2016年以降を目標に乾燥耐性のイネや小麦が実用化される見通しです。

近年、健康志向の高まりを受けて栄養増進効果等の機能性のある作物が注目され、今後の市場規模拡大が見込まれています。遺伝子組み換え技術を活用した栄養増進効果のある作物によって、農業や食品産業の活性化を図ることが期待されています。2016年以降を目標に血圧や中性脂肪の調整に効果のあるコメが実用化される見通しです。
農地土壌のカドミウム対策は現在、客土が主に行われていますが、コストや客土の調達、地力回復の点で問題が指摘されています。遺伝子組み換え技術を活用したカドミウムやPOPs(残留性有機汚染物質)等の有害物質吸収蓄積能力が極めて高い植物が環境修復に役立つと期待されています。2016年以降を目標にカドミウム等高蓄積植物が実用化される見通しです。

農林水産省ホームページ
http://www.s.affrc.go.jp/docs/commitee/gm/top.htm

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