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洪水の被害に耐えるイネ 遺伝子組み換えで開発

遺伝子組み換え技術を用いて、洪水に強いイネを作ることにカリフォルニア大学デイビス校などの研究チームが成功し、このたび科学誌Nature にて発表されました。洪水によるイネの被害は、世界で毎年約一千億円以上にのぼるといわれ、イネの洪水被害を軽減する新たな解決策の一つとして期待されます。
コメを主食としているアジアやラテンアメリカ、アフリカなどの亜熱帯地方は、雨期と乾期が交互に訪れます。特にアジアでは、東から南の広い地域でコメの生育期と雨期が重なるため、低地では常に洪水による冠水のリスクにさらされています。現在栽培されているイネ(Oryza sativa)の多くは、若いイネが数日間水に浸かると、しおれてしまいます。完全に冠水した状態では、約1週間で枯れてしまうため、期待された収穫が得られずに、経済的に大きな打撃を受けている国が多くあります。
ところが、ごく一部の系統のイネは2週間ほど冠水しても生き残ることが知られています。研究チームは今回、冠水に強い性質を与える因子がSub1Aという遺伝子であることを突き止め、Sub1A遺伝子をアジアで広く栽培されている品種に組み込みました。その結果、現在の栽培品種が持っている「高収量」などの優れた特性を損なうことなく、冠水状態でも生き残る率を高めることに成功しました。
この研究成果を用いて将来、洪水の被害にあっても枯れにくいイネが開発されれば、多くのアジアの農民に大きく貢献する可能性があります。

詳しくは、下記アドレスをご参照下さい。
http://www.nature.com/nature/journal/v442/n7103/abs/nature04920.html

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