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セミナー:2012年世界の遺伝子組換え作物の商業栽培に関する最新状況/遺伝子組換え食品に対する消費者意識調査の概要

バイテク情報普及会は、2013年3月6日、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)会長クライブ・ジェームズ博士とISAAA国際コーディネーター兼東南アジアセンター理事長のランディ・A・ホーティ博士の2人を講師に迎え、「2012年世界の遺伝子組換え作物の商業栽培に関する最新状況」と題するセミナーを開催しました。

セミナーでは、最初に、ホーティ氏による「フィリピンにおける遺伝子組換えトウモロコシのインパクト」についての講演が行われ、バイテク作物がフィリピンに様々なベネフィットをもたらしていることが説明されました。こられのベネフィットは、農業の生産性や農家収入、生産(栽培)効率の向上に係る経済的ベネフィット、農薬使用の低減や圃場の生態系保全に係る環境的ベネフィット、貧困の緩和やその他社会福祉にまつわるベネフィットなどに加え、フィリピンの食料安全保障上のベネフィットなど多岐にわたる、とホーティ氏は述べました。

次に、ジェームズ氏が、「世界の遺伝子組換え作物の商業栽培に関する状況:2012年」について講演を行い、遺伝子組換え作物の商業栽培が開始された1996年から2012年までの進展を振り返るとともに、発展途上国が担う役割の継続的な増大、バイテク作物がもたらすインパクトや将来展望について、幅広く解説しました。

ジェームズ氏は、世界の遺伝子組換え作物栽培面積が、2012年、1億7,030万ヘクタールにまで増加し、遺伝子組換え作物の栽培が開始された1996年の170万ヘクタールからは100倍にも増えたこと、近年の作物技術では、遺伝子組換え作物が最も速やかに普及した技術であること、2012年の全世界の遺伝子組換え作物栽培面積の内、発展途上国の面積が初めて先進諸国を抜き、52%を占め、先進工業国の48%を上回ったこことなどを報告しました。

また、1996年から2011年に至るまで、遺伝子組換え作物は、食料安全保障や持続可能性、気候変動などの課題に貢献してきたが、加えて、1,500万人以上の小規模農家やその家族を合わせた世界最貧地域の幾つかに住む5,000万人以上の人々の生活を支えることにより、貧困の緩和にも貢献していることを忘れてはならないと指摘しました。

一方、遺伝子組換え作物は、不可欠ではあるものの、万能薬ではないこと、輪作や抵抗性管理などの適切な栽培慣行を実践することが、従来の作物と同様に、遺伝子組換え作物の栽培にも必須であることについても、注意を促しました。

最後に、ジェームズ氏は、適切で、科学に基づいた、そして費用・時間対効果に優れた規制システムの欠如が、引き続き、遺伝子組換え作物の導入の妨げとなっていることを指摘し、今後の展望については、発展途上国並びに先進諸国における成熟市場では、主要な作物の遺伝子組換え比率が既に高いため、今後の年次成長率は次第に低下すると思われるものの、遺伝子組換え・バイテク作物の普及は幅広く着実に進むとの見方を示しました。

また、セミナーでは、バイテク情報普及会が昨年実施した「遺伝子組換え食品に対する消費者意識調査」の結果概要も紹介されました。調査では、大多数の消費者が、遺伝子組換え作物やそれらを原料とした食品に関し、具体的な事実を知らないことが確認されたものの、安全性評価の仕組みや輸入の実態などの事実に基づいた情報を伝えることにより、遺伝子組換え食品に対する不安が緩和され、受容意識が高まる可能性があることが分った、と説明されました。

ISAAAホームページ
http://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/44/default.asp

講師略歴 参考【PDF?】

ISAAA クライブジェームズ博士
「世界の遺伝子組換え作物?商業栽培に 関する最新状況2012年」報告書
・ハイライト 参考【PDF?】
・同上PPT資料 参考【PDF?】

2012年世界の遺伝子組換え農作物の栽培状況(ISAAA)データ集ページ
https://cbijapan.com//information/report?key=201200000035

2012年遺伝子組換え作物を栽培した28ヶ国における国別栽培状況

バイテク情報普及会による遺伝子組換え食品に対する消費者意識調査の概要
・説明PPT資料【PDF?】
・2枚まとめ資料【PDF?】

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