GMO Answers
質問
もしGMOがそれほど安全だというのなら、なぜモンサント社は自社の食堂でGMO食品を使わないのですか?有機食品しか使っていないと聞きましたが。もしGMOがそれほど安全だというのなら、なぜEUで食品表示の取り組みについて争い、それが上手く行かないと、今度は「消費者には知る権利がある」と言い、別のキャンペーンを始めるのですか? 「エージェント・オレンジ(=枯葉剤)」は植物の遺伝子にどのように組込まれて栽培されるのですか?これらは私からの質問のほんの一部です。
回答
一目で分かる回答
- モンサント社の食堂ではあらゆる種類の食品が提供されており、その中にはGM作物由来の材料を使った食品もあります。
- モンサント社は、米国及びEUの双方で、自主的な食品表示を全面的に支持しています。
- 「エージェント・オレンジ(=枯葉剤)」は、今も昔も植物の遺伝子に組込まれたことは一度もありません。 これはベトナム戦争中に米国軍が使用した枯葉剤の一つで、現在は使用も生産もされていません。
あなたが数々の懸念や疑問を抱いているのは明らかで、それを少しでも明確にするために、時間を割いてGMOアンサーズを検索し、質問を寄せて頂いたことに感謝します。モンサント社のようなアグリ企業は、対話のための時間を惜しむことなく、皆さんからの信頼が得られるように取り組むべきです。実際のところ、私たちがこのGMOアンサーズという取り組みに参加し、あなたから寄せられた質問を含め、数々の質問に時間をかけてお答えしているのは、そのような考えが背景にあることが主な理由の一つです。
しばしば思うのですが、人々の懸念の幾つかは、モンサント社がその設立当時から数々の変化を経てきたことに起因しているのではないでしょうか。 モンサント社は、15年ほど前から、その重点を100%農業においてきました。しかしながら、以前のモンサント社が扱っていた製品について、未だに質問を受けますし、責任を持って対応する場合もあります。私たちモンサント社のことは、discover.monsanto.com に詳しく紹介されていますのでご覧になってください。またモンサント社の「誓約:http://www.monsanto.com/whoweare/pages/monsanto-pledge.aspx」と「2012年の企業の社会的責任及び持続可能性レポート:http://www.monsanto.com/whoweare/pages/corporate-sustainability-report.aspx」をご覧いただければ、私たちモンサント社がどのような企業で、何に焦点を当て日々活動しているのかが、ご理解頂けるかと思います。
回答が長くなってしまいますが、あなたの質問すべてにお答えしたいので、前もってお断わりしておきます。
個々の質問に対しては以下に簡単にお答えしましたが、それぞれのテーマについて更に知って頂けるようにリンクもいくつか貼り付けました。
- 私たちの食堂にはあらゆる種類の食品があり、その中にはGM作物由来の材料を使った食品もあります;事実、私たちの製品、例えばGMスイートコーンを使った特別メニューも時々出されます。また、社員が家族のためにGMスイートコーンを購入できるように、ファーマーズマーケットが設けられたこともあります。
「私たちモンサント社の社員は、職場では、意識的に「安全でない」ものから自分たちを「守る」が、モンサント社にいない家族や友人に「安全でない」ものが提供されてもお構いなし」と言うような風説を耳にすると、私は心が痛みます。私は、私たちの製品は安全だと信じていますし、GM作物全体の安全性も信じています。ですから、私自身がGM作物の成分を含む食品を食べるだけでなく、私の家族や友人がGM作物由来の食品を食べることも心配はしていません。このテーマについては、すでにGMOアンサーズに掲載されているいくつかのQ&Aでも回答を見ることが出来ますので、ご覧ください(http://gmoanswers.com/ask/why-dont-arent-monsanto-employees-served-gmos-their-cafeteria)。
- 留意して頂きたいのは、モンサント社は、GM成分を含まない食品を選びたい消費者のために、自主的な食品表示が行われることを、全面的に支持していることです。例えば、多くの国で実施されている「オーガニック」表示のように。私たちは、立証されたリスクが無いにも係らず、GM成分を含む製品に表示義務を課すことについては支持をしていません。そのような義務的表示は、GM成分を含む食品が従来の食品や有機食品に比べ、何かしら劣ったものであるように受け取られかねません。それは事実ではありません。このことについては、GMOアンサーズに別のQ&A(モンサントと英国における表示)が掲載されていますのでご覧ください(http://gmoanswers.com/ask/i-have-copy-advertisment-monsanto-placed-newspapers-and-magazines-united-kingdom-during-later)。
- エージェント・オレンジについては様々な憶測が飛び交っていますが、あなたの質問に手短に答えますと、枯葉剤が植物の遺伝子に組込まれて栽培されることはありません。
「エージェント・オレンジ」は、ベトナム戦争当時、米国軍によって使用された枯葉剤の一つで、モンサント社は、米政府向けに「エージェント・オレンジ」の製造を行った戦時政府受託会社9社の内の一社でした。「エージェント・オレンジ」の製造に際しては、米国政府がその仕様を規定し、いつ、どこで、どのように使用されるかについても政府が決定していました。「エージェント・オレンジ」は、政府向けにのみ製造され、政府のみが使用したのです。モンサント社では、1969年以降製造していませんし、実際、今では「エージェント・オレンジ」を製造している企業は一社もありません。 モンサント社と「エージェント・オレンジ」についての詳細は、私たちのウェブサイトにある「エージェント・オレンジ:モンサント社が係った背景(http://www.monsanto.com/newsviews/pages/agent-orange-background-monsanto-involvement.aspx)」をご参照ください。
遺伝子挿入に関しての質問ですが、遺伝子挿入は、バイオテクノロジーでは、除草剤やウイルス、害虫などに対して抵抗性をもたらすために行われます。植物に遺伝子が挿入されるとタンパク質が生産され、特定の除草剤や害虫などの標的に対し植物が抵抗性を示すようになります。遺伝子挿入は、植物を除草剤や害虫、ウイルスから守りますが、これは除草剤や害虫、ウイルスが植物に挿入されるということでは決してありません。
この遺伝子挿入についての誤解は、活動家たちが特定のバイオテクノロジー製品を「エージェント・オレンジトウモロコシ」と呼び、それが俗説として定着したために生じたものではないか、と私は思っています。これは、ダウ社が近く発売を予定している製品、「Enlist」トウモロコシ種子にも関係していると思います。この製品には除草剤2,4-Dに抵抗性をもたらすための遺伝子が挿入されています。確かに2,4-Dはエージェント・オレンジの成分の一つでしたが、それ自体がエージェント・オレンジだったわけではなく、実際、多くの農家が2,4-Dを長年にわたり安全に使用してきました。皆さんも自宅の芝の除草に使ったことがあるかもしれません。唯一異なることは、現在ではこの除草剤に耐性をもつ作物が作られ、農家が作物を雑草から守るための除草剤を選ぶ際に選択肢が広がったことです。除草剤の選択肢が増えることで農家は除草剤耐性の雑草を効果的に防除でき、これにより、生産体系全体の持続可能性や耐久性は高まります。
他にもまだモンサント社やその製品について様々な質問があるようですので、GMOAnswers.comを通して、あるいはdiscover.monsanto.comを通してお寄せください。私たちモンサント社は皆さんからの信用をいただくため、日々時間をかけることが大切だと考えています。私たちは、誠実に行動し、敬意をもって人々と接し、透明性を心がけ、対話に取り組むことの必要性を認識しています。これらは、現在のモンサント社の指針となっています。
回答者 チェルシー・ロビンソン回答者
チェルシー・ロビンソン
Chelsey Robinson
モンサント社、コーポレート・プリペアードネス・コンテント・マネジャー