GMO Answers
質問
一般の人々は、バイテク企業の事業戦略に懸念をもっているのではないでしょうか?例えば、種子の特許化や小規模農家に対する訴訟、独占志向の事業戦略などについて。
回答
一般の人々には、食料がどのように作られているのかなど、自分たちに影響を及ぼすかもしれない問題を知り、関わる権利があります。私たちの5つの原則(http://gmoanswers.com/about)で示された通り、私たち企業は、人々が知りたいことを尋ね、事実に基づく回答を得る権利を尊重します。私たちがこのウェブサイトを立ち上げた理由は、まさにその点にあり、ウェブサイトを通じて皆さんとの対話を進め、その中で皆さんがお持ちの懸念が少しでも緩和されることを願っています。
ご質問の件については、既に同様な質問が寄せられており、幾つかの会社と独立した専門家の方々から回答が出されています。それらの回答をご覧いただき、さらに質問があれば、お知らせください。
種子の特許について:
http://gmoanswers.com/ask/does-%E2%80%9Cpatent%E2%80%9D-allow-private-company-own-seeds-created-0 (オクラホマ大学、法学部、Drew Kershen名誉教授)
「米国では、植物育種家は、植物特許や企業秘密、商標、植物品種証明、通常特許などにより、法的に保護された財産権として、種子や植物に対して知的財産権を持つことができます。農家が地元の種子販売店から購入した際、農家はその種子を、栽培し収穫するために保有します。しかしながら、農家は、種子あるいは栽培作物に対する知的財産権を持っている訳ではありません。
これは、例えば、映画のCDを買う場合と違いがある訳ではありません。映画のCDを買ったとしても、買った人がCD(の中の映画)の知的財産権を持つことにはなりません。このため、CDを買った人は、法的にそのCDを複製することが出来ないのです。
以上の説明を読んで、『なぜ米国の法律は、そんなに多くの形の知的財産権を認めているのか』と思う人もいるでしょう。米国の法律が知的財産を作りだし、支援するのは、知的財産が、その発明者に知的財産権(法的に保護された財産権)を付与することで、イノベーションを生み出す動機づけになるからです。知的財産権を手にすることで、発明者は、新しく有益なイノベーションを創造するために投じた研究開発コストを回収することができます。種子会社は、新しく有用な種子品種を生み出すために、一つの種子あたり、極めて長い年月(平均で約13年)と多額の費用を投じているのです。」
小規模農家に対する訴訟について:
http://gmoanswers.com/ask/why-do-biotech-companies-sue-small-family-farmers-use-their-product-if-cross-pollination-occurs (ダウ・アグロサイエンス社、Jane Stautz)
「この質問は、GMOアンサーズで何度か目にしましたが、誤解があるようですので、説明させていただきます。私たちの業界の如何なる会社も、特許済の種子あるいはその形質が、例えば他家受粉のように偶然あるいは意図しない方法で、農家の圃場にごく少量見つかったような場合には、農家を訴えたことはありません。業界として、私たちは、農家の規模や所有形態、あるいは農家の信条に係らす、あらゆる農業形態を支持しています。」
独占志向の事業戦略について:
http://gmoanswers.com/ask/what-stop-monsanto-if-one-day-they-say-hey-were-not-selling-any-products-public-vast-majority-0 (モンサント社、Tom Helscher)
「具体的な市場シェアの数値は年度ごとにバラツキがありますが、モンサント社が販売するトウモロコシ種子の傾向を見れば、私たちモンサント社の種子ブランドのシェアは、凡そ市場の三分の一くらいです。モンサント社は、商業用種子の販売では最大の会社の一つですが、それでも、私たちが供給する種子は、世界の種子の5%に達していません。」
回答者 コミュニティ・マネジャー回答者
コミュニティ・マネジャー
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