GMO Answers
質問
私の住んでいる地方の農家は、自然の病害虫による被害を減らすために、2‐3年おきに輪作をしていました。最近、そのようなことは行われていないようで、農家は同じ圃場に遺伝子組み換えトウモロコシを繰り返し栽培し、おそらく緩衝帯も設けていないように思います。遺伝子組み換え種子を扱う会社は、病害虫の抵抗性などの問題が起こらないように、遺伝子組み換え種子の栽培方法や環境への配慮の仕方を、きちんと農家に伝えているのでしょうか?
回答
カリフォルニア大学デービス校、国際バイオテクノロジー・プログラムのMartina Newell-McGloughlin氏が、病害虫の低減について回答を寄せていますので、抜粋して紹介します。
「統合病害虫管理は、どのような栽培システムであれ、極めて重要です。バイオテクノロジーは、既存の栽培システムと併用することで、幅広く有効なツールになるだけではなく、様々な病気の発生や害虫発生密度の変化を見据え、急速に採用が進む可能性があります。さらに、遺伝子のスタック化や遺伝子を輪番で使用することは、病害虫による圧力を減らし、抵抗性管理をより強固にし、長持ちさせる上で、幾重もの防護策になり得る可能性があります。また、非標的昆虫へのインパクトを減らすことが出来るなど、ネガティブな効果の低減にも役立ちます。農薬による標的外生物への影響は、Bt作物よりもずっと大きいのです。」
回答の全文は、こちらからご覧ください:
この件に関しては、Crop Science誌 (Sneller, C.H. 2003. Impact of Transgenic Genotypes and Subdivision on Diversity within Elite North American Soybean Germplasm. Crop Sci 43:409-414)にも記事が掲載されていますので参照ください。https://dl.sciencesocieties.org/publications/cs/abstracts/43/1/409
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回答者 コミュニティ・マネジャー回答者
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