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フィリピンが遺伝子組み換えイネ「ゴールデンライス」の商業栽培を承認

2021年7月21日、フィリピンの規制当局は世界で初めて、遺伝子組み換えイネ「ゴールデンライス」の商業栽培を承認しました。「ゴールデンライス」は体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンの含有量を遺伝子組み換え技術で改善したコメで、フィリピンに本拠を置く国際稲研究所(IRRI)とフィリピン農務省米研究所(DA-PhilRice)が共同で約20年間開発を続けてきたものです。

βカロテンは人間が食べると体の中でビタミンAに変わる物質で、ビタミンAが足りないと夜盲症やその他の欠乏症を発症することが知られていますが、発展途上国では毎年数十万人の子供が、ビタミンAが足りないために失明しており、その半数が失明後半年以内に亡くなっています。そこで、彼らの主食であるコメからビタミンAを摂取できることを目的として開発されたのが「ゴールデンライス」です。

DA-PhilRiceは、ビタミンA欠乏症やその他の微量栄養素欠乏症が多く見られる特定のコミュニティにゴールデンライスを最初に提供するために、市場やプログラムベースのアプローチを特定するため、現地パートナーとの協力を開始したということです。

また、フィリピン農務省は7月23日に、遺伝子組み換えの害虫抵抗性Btナスについて食品、飼料、加工用に直接使用することも承認しました。

詳細は下記のニュースリリース等のページをご覧ください。

IRRI(国際稲研究所):英語
Philippines becomes first country to approve nutrient-enriched “Golden Rice” for planting
https://www.irri.org/news-and-events/news/philippines-becomes-first-country-approve-nutrient-enriched-golden-rice

ISAAA(国際アグリバイオ事業団):英語
Philippines Approves Bt Eggplant for Direct Use as Food, Feed, or for Processing
https://www.isaaa.org/blog/entry/default.asp?BlogDate=7/23/2021

バイテク情報普及会
遺伝子組み換え作物のメリット:「隠れた飢餓」との闘い:ゴールデンライス
(下記URLページ中ほど)
https://cbijapan.com/about_gmo/benefit/

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