GMO Answers
質問
ハイブリッドとGMOの違いは何ですか? どちらの方法も遺伝子を改変しないと理解していますが?
回答
素晴らしい質問です。まず、いくつかの定義から始めましょう。
バイテク:GM種子では、伝統的な育種技術が活用されますが、さらに遺伝子組み換え技術を使って、種子に他の植物や生物由来の既知の機能をもつ特定の遺伝子をもたせます。
ハイブリッド:雑種形成(ハイブリット形成)は伝統的な育種技術で、植物では一般的ですが、一つの植物からとった花粉を使って、同種あるいは異なる種の植物に交配させます。 「ハイブリッド」とは、交配の結果生まれる「子孫」です。
1930年代に、育種家たちは、彼らのメリットのために、「純粋系統」(望ましい特性が後の世代に発現する植物品種系統あるいは亜型)の植物を他の「純粋系統」と掛け合わせる、雑種形成(ハイブリット形成)をはじめました。この方法により作られた子孫は、同一の形質を必ず含み、親系統のどちらに比べても、より強いものとなります(「雑種強勢」)。ハイブリッドは、トウモロコシ市場で、優位を占めるようになり、その技術は他の作物にも応用されるようになりました。米国では、トウモロコシの栽培面積の95%がハイブリッドで占められ、80年前に比べ、3%少ない農地で6倍ものトウモロコシが獲れるようになりました。ハイブリッドは、伝統的な育種技術を用いて作られるため、オーガニックにもなり、従来型あるいはGMにもなります。
私たちの圃場では、様々な種類のトウモロコシを栽培していますので、毎日、これらを見ることができます。畜牛やエタノール用として栽培するトウモロコシには、主にバイテク品種を用いています。
ちなみに、オーガニック種子は、オーガニック認定プログラムに沿って生産する必要があり、農家はUSDAのオーガニック・プログラムの要件を満たさなければなりません。(天然の肥料や殺虫剤、除草剤のみを使って栽培、例外として認められた抗生物質などの使用は可能)。オーガニック作物の栽培を希望する農家は、有機的に栽培された種子が入手可能であれば、そのような種子を使用しなくてはなりません。そのような種子が商業的に入手できない場合、農家は、従来型の種子を使うことができ、USDAのオーガニック・プログラムに定められた要件を満たして栽培される限り、生産された作物を「オーガニック」と呼称することができます。
バイテク・トウモロコシであれ、ハイブリッド・トウモロコシやオーガニック・トウモロコシであれ、望ましい形質をもつハイブリッドを作るには、似たようなプロセスが用いられています。一つの植物から花粉をとり、他の植物のめしべに付けるプロセスは、共通しています。これによって、二つの植物は交わり、望ましい形質をもつ種子ができ、それらの種子が翌年に播種されるのです。すなわち、すべての種子は、例えば選抜育種や雑種形成、あるいは突然変異形成など、伝統的な育種手法を用いて、生み出され開発されているのです。大きな違いは、このプロセスの前後の違いで、種子がバイテクかハイブリッドか、あるいはオーガニックかによって異なります。
回答者 ブランドン・ハニカット回答者
ブランドン・ハニカット
Brandon Hunnicutt
農家