遺伝子組み換え作物について、「危険である」「影響は未知だ」「よく分からないが不安」という意見もしばしば目にします。これらには誤解もあれば、感情や個人的信条に基づく場合もあることでしょう。ここでは、その判断の一助として、これまでに蓄積された科学的な見解についてご紹介いたします。
「遺伝子組み換え作物は危ない」の真偽
「遺伝子組み換え (GM) 作物を食べた実験動物ががんになった」など、GM作物の安全性について疑念を呈する情報に触れられたこともあるかもしれません。果たしてこのような情報の根拠や科学的妥当性はどう考えるべきなのでしょうか?
その中で恐らく最も引用されているものは、フランスの生物学者ジル-エリック セラリーニGilles-Éric Séralini氏らにより2012年にFood and Chemical Toxicology誌に発表された報告でしょう1。彼は、除草剤ラウンドアップとその除草剤に耐性を持つGMトウモロコシをラットに2年間与え続けると腫瘍が形成されたとする試験結果を、大きな腫瘍が形成されたラットの写真とともに発表しました。しかし、この報告はすぐさま科学界から、「実験設計や分析手法に複数の不備があり、何の科学的な結論も導き出すことはできない」と、大きな批判を浴びました2。批判の一部を下記に列挙いたします。
- 実験に用いられたラットはそもそも腫瘍が非常に発生しやすい系統である。
- 各群の個体数が少なく、統計的に有意な結論を導くには不十分 (通常は雌雄各50匹必要なところ、雌雄各10匹しか使用していない)。
- GMトウモロコシ摂取群が3群 (餌中のGMトウモロコシの割合が11、22、33%) であるのに対し、対照の非GMトウモロコシ摂取群は1群 (餌中の非GMトウモロコシの割合が33%) であり、対照グループ間で適切な比較ができない。
- GM摂取率と腫瘍発生率に用量依存関係が無く、そもそもラットの摂食量が明示されていない。また対照群にも多くの腫瘍が発生しており、因果関係を適切に推定できない。
- 測定されたデータすべてを報告しておらず、選り好みしたデータを統計解析に用いている。
これらの批判が「産業界の圧力に応じたもの」という主張は的外れと言えるでしょう。欧州食品安全委員会 (EFSA) や日本の食品安全委員会も、この論文について「科学的な結論を導くには不十分である」とする見解を公表しています3,4。
加えて、彼が論文発表のために取ったアプローチも科学界から非難されました5。彼は、論文発表に際して記者会見を開きましたが、同時に、並行して準備していたこの論文についての書籍とドキュメンタリーフィルムのリリースも発表しました。さらに、通常、記者が発表前の論文を受け取った場合、その内容につき第三者的な立場の研究者にレビューを依頼するのが慣例ですが、彼は記者に対し、外部の研究者に発表前に開示しないとする秘密保持契約を要求しました。フランス国立科学研究センター (CNRS) の倫理委員会は、この広報戦略を「質が高く客観的な議論には不適当である」と非難しています。
2013年、この論文を掲載した学術誌は、「再検討の結果、論文の結論は不完全であり同誌に掲載する論文の水準に達していなかった」として、この論文を取り下げました。なお、この論文は2014年に、オープンアクセスジャーナルのEnvironmental Sciences Europe誌に再掲されています。「科学界に元のデータへのアクセスを提供する」ことが同誌による再掲の理由のようですが、内容に軽微な修正が加えられただけであり、なおかつ新たなピアレビューを受けていないことから、「論文からは何の結論も導き出すことはできない」とする科学界の批判を覆すものではありません6。
その他の「安全性に懸念があるとする報告」のいずれも、科学的に否定されています。詳しくは、本サイトの「よくある質問 検証編」や、特定非営利活動法人 国際生命科学研究機構 (International Life Science Institute Japan) のバイオテクノロジー研究部会が2010年に発行した、「遺伝子組み換え食品を理解する」7をご参照ください
遺伝子組み換えの作物の安全性を再確認した欧州のプロジェクト
フランスの生物学者セラリーニ氏らによる「動物試験で発がん性を示した」とする論文 (セラリーニ論文) は、多くの科学的な誤りがあったとして既に撤回されています (前項参照)。しかしながら、いまだにこの論文を元に遺伝子組み換え作物の危険性を主張する声は後を絶ちません。欧州では、このような社会的状況も背景として、遺伝子組み換え作物の食品・飼料としての安全性評価に動物試験 (げっ歯類を用いた90日間摂餌試験) が課されています。しかしながら、動物愛護におけるRRR (代替法の活用Replacement, 使用数の削減Reduction, 苦痛の軽減Refinement) の観点に照らしても、動物試験は不必要に要求すべきものでなく、科学的妥当性を厳に検討すべきものとされています。
そこで、セラリーニ氏らの動物試験を適切な条件の下で追試しその結果について検証するため、あるいは、動物試験自体の科学的妥当性を含め遺伝子組み換え作物の安全性評価手法について再検討するため、EU主導のGRACE8、G-TwYST9、フランス主導のGMO90+10という、複数の大規模な公的研究プロジェクトが実施されました。これらのプロジェクトは相補的な関係であり、いずれも、公的資金により透明性の高いプロセスのもとで実施されています11。
その結果は、いずれのプロジェクトの結論もこれまでの科学界の結論と違わないものであり、「遺伝子組み換え作物の摂取に起因する健康へのリスクは一切認められない」というものでした。特に、セラリーニ論文で使用されたものと同様の遺伝子組み換え作物を用いての2年間の動物試験を行ったG-TwYSTでは、健康へのリスクは一切認められないと結論付けており12、セラリーニ論文に対する決定的な反証となりました。さらに、フランスのGMO90+では、臨床的解析やメタボローム解析 (代謝産物の網羅的解析) 、トランスクリプトーム解析 (発現遺伝子の網羅的解析) を通じて、そもそも遺伝子組み換え作物の摂取による生物学的に意味のある影響は見出されないと結論しています13。
またGRACEやG-TwYSTは、動物試験について、特段の懸念が想定されない限り遺伝子組み換え作物の安全性を評価する上で「何ら新しい価値を与えるものではない」として、EUにおける安全性評価の要求項目とする必要性に疑問を呈しています14。
各プロジェクトの概要を以下にまとめています。(PDFダウンロードはこちら)
GRACE (GMO Risk Assessment and Communication of Evidence)8
- 出資: EU
- 期間: 2012年6月から2015年11月
- 目的: 動物試験の科学的妥当性及びその代替手段について検証し、EUにおける遺伝子組み換え作物の安全性評価の枠組みを再検討する。
- 試験: 遺伝子組み換えトウモロコシMON810系統を用いたラット90日間亜慢性試験及び1年間慢性毒性試験
- 結論: 遺伝子組み換えトウモロコシの摂取に起因する健康リスクは一切認められない。遺伝子組み換え作物の安全性評価に動物試験を課す必要性は見られない。
G-TwYST (GM Plant-Two Year Safety Testing)9
- 出資: EU
- 期間: 2014年4月から2018年4月
- 目的: セラリーニ論文によって生じた懸念事項について精査するとともに、遺伝子組み換え作物の長期動物試験の科学的妥当性について検討する
- 試験: 遺伝子組み換えトウモロコシNK603系統を用いたラット90日間摂餌試験、1年間慢性毒性試験 (1年間)、及び発がん性試験 (2年間)
- セラリーニ論文との比較及び結論
セラリーニ論文 | G-TwYST | |
---|---|---|
試験原則 | 国際ガイドラインに則っていない | OECDガイドライン及びEFSA推奨手法を参照 |
ラット系統 | 自然発生的に腫瘍が発生しやすいSD系統 | 発がん性試験に使用される系統の中で最も腫瘍の自然発生率が低いWistar Han RCC系統 |
対照群の設定 | 処理群 (GM 11, 22, 33% +/- R*)に対して1対照群 (non-GM 33%) しか設定していない | 適切な比較が可能な5群 (non-GM 33%, non-GM 22% + GM 11% +/- R, GM 33% +/- R) を設定 |
供試ラット数 | 1群につき雌雄各10匹のみ | 1群につき雌雄各50匹 (発がん性試験) |
飼料 | 飼料の質 (マイコトキシンなどの有害物質の有無や除草剤残留量) が不明 | 飼料の調製方法の詳細及び組成分析の結果が提示されている |
給飼試験 | 実際の摂食量が不明 | 摂食量が提示されている |
試験デザインの透明性 | 統計手法が通常使用されないものであり、事前に設計されていたのか不明確 | 試験デザインは事前に開示し、様々な分野の関係者により公に精査 |
データの透明性 | 収集したデータすべてを報告していない | すべての試験データをオンラインで公表 |
結論 | 上記の不備に加え、結果に用量依存関係が無く、致死率や腫瘍発生率はすべてSD系統の自然変動範囲内であり、何らの科学的結論も導き出せないと論文は撤回 |
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GMO90+ (Genetically modified organism, 90-day to 180-day testing)10
- 出資: フランス環境連帯移行省 (French Ministry for an Ecological and Solidary Transition)
- 期間: 2014年2月から2016年12月
- 目的: 遺伝子組み換え作物の摂取に起因する生物学的影響の有無を調べる
- 試験: 遺伝子組み換えトウモロコシNK603系統、MON810系統、及びそれらの対照非組み換え系統を最大6ヶ月間与えたラットの組織病理学的解析、血液及び尿のメタボローム解析、及び肝臓及び腎臓のトランスクリプトーム解析
- 結論: 遺伝子組み換え作物の摂取に起因する生物学的に意味のある影響を示すエビデンスは認められない
長期的な影響は分からないのでは?
1996年に大規模な商業栽培が開始されて以来、遺伝子組み換え作物は20年以上食品や飼料として利用されてきました。その間、遺伝子組み換え作物の長期的な摂取と人や家畜への健康影響の関連性は様々な研究により調べられてきましたが、いずれにおいても遺伝子組み換え作物の摂取と健康被害との因果関係は認められておりません。その中には、公的機関により実施された研究も含まれています。
日本でも、東京都健康安全研究センター環境保健部の研究グループが、52週ならびに104週に渡る遺伝子組み換えダイズのラット給餌試験を実施しています15, 16。この研究報告で著者らは、長期にわたる遺伝子組み換えダイズの摂食は、ラットに対し有害影響をもたらさなかった、と結論しています。
2012年に発表されたレビュー報告書では、2年以上に渡る長期試験として、上述の東京都の試験を加え次の試験が列挙されています (Snell et al., 2012)。
- 遺伝子組み換えトウモロコシを用いたマウスに対する37か月長期試験 (Haryu et al., 2009, 日本動物衛生研)
- 遺伝子組み換えトウモロコシを用いた乳牛に対する25か月長期試験 (Steinke et al., 2010)
- 遺伝子組み換えトウモロコシを用いた羊に対する3年長期試験 (Trabalza-Marinucci et al., 2008)
- 遺伝子組み換えダイズを用いたラットに対する104週長期試験 (東京都、上述)
- 遺伝子組み換えダイズを用いたマウスに対する2年長期試験 (Malatesla et al., 2008)
最後のMalatesla (2008) を除き、上記の研究ではいずれも安全性に関する何の所見も認められていません。Malateslaらは「肝臓の老化に関する影響」を報告していますが、専門家による追加の解析により否定されています。その検討内容については、ILSI Japan出版の「遺伝子組換え食品を理解するII」で詳述されています。
2012年から2018年にかけて、欧州でさらに大規模な複数の公的研究プロジェクトが実施されています (前項「遺伝子組み換えの作物の安全性を再確認した欧州のプロジェクト」参照)。特に、G-TwYSTプロジェクトにおいて実施された2年間に渡る長期動物試験の結果、遺伝子組み換えトウモロコシの摂取に起因する健康リスクは認められなかったと結論されています9。
さらに、遺伝子組み換え作物に関する様々な研究を精査しシステマティックレビューとしてまとめた米国科学・工学・医学アカデミーによる報告書においても、「遺伝子組み換え作物が、従来の作物と比較してより健康リスクが高いことを示唆するような差異は無い」と明言されています17。この報告書では、遺伝子組み換え作物の導入と、がん、肥満、糖尿病、腎臓病、セリアック病、小児自閉症スペクトラム障害などの疾患や食物アレルギーの増加との関連性についても疫学的分析を行っており、「遺伝子組み換え作物が従来の作物より有害であること示す証拠は見つからなかった」と結論付けています。
このように、遺伝子組み換え作物は既に20年以上利用されており、遺伝子組み換え作物の摂取によって何らかの健康被害が生じたという事例は一切ありません。様々な疫学的研究やメタアナリシス、システマティックレビューが、遺伝子組み換え作物由来の食品は従来の作物由来の食品と同等の安全性を有することを明示しています。
遺伝子を食べても大丈夫?
科学者がいくら「安全」を連呼しても、「遺伝子組み換え」という言葉自体に対する不安感を払拭できないのは仕方のないことでしょう。まず思い出して頂きたいのは、すべての生物は遺伝子、すなわちDNAを所有しているということです。私たちが魚や野菜を食べるとき、私たちは魚や野菜のDNAも摂取しています。摂取したDNAは分解され、私たちの体内に吸収されているのです。
ここで、DNAについてかいつまんでご説明いたします。DNAは、すべての生物でアデニン、グアニン、シトシン、チミンの4種類の塩基が連なった鎖状の構造をしています。したがって、一つ一つの塩基を見ても、「魚の遺伝子」「野菜の遺伝子」と判断することはできません。種の違いをもたらしているのは、DNAの配列と長さです (これをゲノムと呼びます)。DNAはコピーされて次世代に受け渡されますが、このコピーは完璧ではありません。すなわち、誤植や欠落、重複 (ときにはゲノムまるごと!) などがたびたび発生し、次世代にそのまま受け渡されることがあります。実は、これがゲノムに多様性をもたらしている要因の一つです。複数人に伝達していく伝言ゲームを想像してみてください。100人経過したメッセージは、元のメッセージとまったく異なる内容、すなわち「別種」に進化している可能性があります。また、同じ100人経過したメッセージでも、経路が違えば内容も異なるでしょうし、その違いは枝分かれした時期が早いほど大きいものになるでしょう。逆に、重要、すなわち失うと致命的であるが故に、多くの種に高度に保存されている遺伝子もあります。例えば、ホメオティック遺伝子と呼ばれる遺伝子群は、昆虫からヒトまで高度に保存されており、実験的にショウジョウバエの遺伝子をニワトリの遺伝子と入れ替えても機能するくらい似通っています18。
また、動物や植物のゲノムのダイナミズムを理解する上で重要な現象が、減数分裂と相同組換えです。簡単に言えば、父親と母親から子にDNAが遺伝される際に、「遺伝子組み換え」が起こって親世代が持っていなかった新しい組み合わせが生じる現象です。つまり、遺伝子組み換えは自然界でごく身近に起こっていることなのです。私たちが日常的に食べている作物は、交配を介した遺伝子組み換え現象の積み重ねにより品種改良されてきたものと言えるでしょう。このように、DNAを「ダイナミックに変化する情報のセット」とみれば、GM作物への見方も少し変わるのではないでしょうか。
一方で、交配による遺伝子組み換えとバイオテクノロジーによる異種間の遺伝子組み換えは異なる、というのは当然の指摘です。では、自然界で、異種間で遺伝子が受け渡されることは起こり得るのでしょうか?答はイエスです。この現象は、遺伝子の水平伝播horizontal gene transferと呼ばれています。例えば、アブラムシの赤や緑の体色を生むカロテノイド生合成酵素は、菌類からの水平伝播で獲得されました19。ヒトを含むあらゆる動物で、進化の過程で遺伝子の水平伝播が起こってきたことも判明してきています20。また、GM作物への遺伝子導入にアグロバクテリウムという細菌を利用することがありますが、野生種および栽培種のサツマイモでも、アグロバクテリウムを介した遺伝子導入が起こっていたこと、すなわち「自然が生んだGM作物」の事例が報告されています21。これらの事例の通り、異種間の遺伝子の移動が自然の摂理に反するということはないのです。
ここで、このような遺伝子の水平伝播がGM作物を食べた場合も起こってしまわないか、心配になるかもしれません。遺伝子の水平伝播が起こる前提条件として、遺伝子が無傷のまま全長を保っている必要があります。さらに言えば、GM作物由来の遺伝子が、食品の加工過程、体内での消化過程を経て、例えば腸内細菌の中へ侵入し、細菌ゲノムの適切なプロモーター下に組み込まれ、なおかつその細菌の生存に悪影響を及ぼさない、そのような条件が必要になります。そのような事例が観察されたことはこれまでありません。この懸念について精査した米国科学・技術・医学アカデミーは、GM作物あるいは従来作物からヒトへの遺伝子の水平伝播が起こる可能性は低く、「ヒトに実質的な健康リスクをもたらすことは無い」と結論しています。つまり、GM作物について心配するのならば、私たちが口にするすべての食事について同様の心配をしなければならないでしょう。
http://www.ilsijapan.org/ILSIJapan/COM/Bio2010/rikaisuru2-2.pdf 8GRACE https://cordis.europa.eu/project/id/311957 9G-TwYST https://cordis.europa.eu/project/id/632165 10GMO90+ https://academic.oup.com/toxsci/article/168/2/315/5236972 11Schiemann et al. (2014). Facilitating a transparent and tailored scientific discussion about the added value of animal feeding trials as well as in vitro and in silico approaches with whole food/feed for the risk assessment of genetically modified plants. Archives of Toxicology 88, 2067-2069. https://doi.org/10.1007/s00204-014-1375-7 12Steinberg et al. (2019). Lack of adverse effects in subchronic and chronic toxicity/carcinogenicity studies on the glyphosate-resistant genetically modified maize NK603 in Wistar Han RCC rats. Archives of Toxicology. https://doi.org/10.1007/s00204-019-02400-1. (要旨和訳:PDF) 13Coumoul et al. (2018). The GMO90+ Project: Absence of Evidence for Biologically Meaningful Effects of Genetically Modified Maize-based Diets on Wistar Rats After 6-Months Feeding Comparative Trial. Toxicological Sciences, kfy298. https://doi.org/10.1093/toxsci/kfy298 (要旨和訳:PDF) 14Policy Brief: Animal Feeding Studies for GMO Risk Assessment Lessons from two large EU research projects https://www.julius-kuehn.de/media/Presse/2018/PDF/PI2018_G-TwYST_and_GRACE_Policy_Brief.pdf (和訳: PDF) 15坂本ら (2007). 遺伝子組み換え大豆のF344ラットによる52週間摂取試験. 食品衛生学雑誌 48 (3) 41-50. https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi/48/3/48_3_41/_pdf 16坂本ら (2008). 遺伝子組み換え大豆のF344ラットによる104週間摂取試験. 食品衛生学雑誌 49 (4) 272-282. https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi/49/4/49_4_272/_pdf 17The National Academies of Sciences Engineering Medicine (2016). Genetically Engineered Crops: Experiences and Prospects. The National Academies Press. https://www.nationalacademies.org/news/2016/05/genetically-engineered-crops-experiences-and-prospects-new-report 18Lutz et al. (1996). Rescue of Drosophila labial null mutant by the chicken ortholog Hoxb-1 demonstrates that the function of Hox genes is phylogenetically conserved. Genes & Development 10: 176-184. 19Moran and Jarvik (2010). Lateral transfer of genes from fungi underlies carotenoid production in aphids. Science 328(5978):624-627. 20Crisp et al. (2015). Expression of multiple horizontally acquired genes is a hallmark of both vertebrate and invertebrate genomes. Genome Biology 16:50. 21Kyndt et al. (2015). The genome of cultivated sweet potato contains Agrobacterium T-DNAs with expressed genes: An example of a naturally transgenic food crop. Proc Natl Acad Sci U S A. 112(18):5844-9.