よくある質問 - 中高生から寄せられた質問

質問

更新日:2022年4月25日

遺伝子組み換え作物で花粉症の症状を和らげることに成功したと聞きましたが、そのことをどのように思っていますか。他にも成功した例、今後出てきそうな例はありますか?(2020年11月・中学生)

回答

花粉症を改善する米やゴールデンライスなど、人の健康を改善する遺伝子組み換え作物がされています。しかしながら、ときには反対派の科学的根拠や事実に基づかない主張や活動により、その遺伝子組み換え作物を必要としている人々に届けることが困難に面しているのが実情です。今後のネット社会を生きていくうえで、情報、特に科学に対するリテラシー(理解力)を養うことは重要です。ますます、学校での授業が重要になってきています。
ほかに成功した例は? 除草剤耐性作物や害虫抵抗性作物は遺伝子組み換え作物の主流の製品です。その他にも乾燥耐性作物、発がん性物質であるアクリルアミドの少ないジャガイモ、褐色しにくいリンゴ、ピンクパイナップル、青いバラなどの色変わりの花、医薬品の原料となるイチゴなどが販売されています。
今後出てきそうな例は? いもち病や白葉枯病など複数の病気へ耐性を持つイネ1)、米国で猛威を振るっているカンキツグリーニング病に耐性を持つオレンジ、アフリカにおける主要な食料作物であるバナナやキャッサバ、ソルガムの栄養成分を強化した作物2)、WEMA(アフリカ向け水有効利用トウモロコシプロジェクト)ではサハラ以南の農家のために干ばつ耐性と害虫抵抗性を併せ持ったトウモロコシ3)などが開発されています。

1) 農研機構 食と農の未来を提案するバイオテクノロジー(2019年)
https://www.naro.go.jp/laboratory/nias/gmo/files/syokutonou2019.pdf
2)ISAAA Brief 52 and 53
https://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/52/default.asp
https://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/53/default.asp
3)Water Efficient Maize for Africa(WEMA)
https://www.cimmyt.org/projects/water-efficient-maize-for-africa-wema/

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