よくある質問 - 環境編

質問

遺伝子組み換え作物を栽培することで、環境に対してどのようなメリットが期待できますか。

回答

英国の調査会社、PG Economicsの経済学者グラハム・ブルックスとピーター・バーフットは、遺伝子組み換え作物が過去20年間(1996~2015年)に経済・環境に及ぼした影響を累積的に定量化した報告書をまとめています。

遺伝子組み換え作物は農薬使用量の削減に貢献

報告書では、1996年から2015年までの20年間における、農薬の使用状況の変化と、環境影響指数(環境、動物および人間の健康への影響を定量化した指数:EIQ)を分析しています。遺伝子組み換え作物が導入されて以降、全世界での農薬使用量は有効成分で 6 億 1,800 万 kg (8.1%)減少し、農薬使用に伴うEIQは18.6%の減少となり、環境への影響が世界的に大幅に低減されました。特に、害虫抵抗性作物の導入は殺虫剤使用の相当な減少につながっています。また除草剤耐性作物の導入では、除草剤の使用を減少させたことに加え、従来の農法で使用されている除草剤よりもより環境に優しい除草剤への切り替えを可能にしたことが、環境への影響低減に貢献しています。

遺伝子組み換え作物は温室効果ガス排出量の削減に貢献

農薬の散布頻度の減少は、散布のための燃料使用量、ひいては温室効果ガスの排出量を削減させます。

また、除草剤耐性作物の導入による不耕起栽培(耕さない農法)への転換も、温室効果ガス排出量の削減に貢献しています。従来の農法では除草のために畑を耕してきましたが、耕起による栽培方法は土壌侵食を促進する要因となるため、米国ではより環境に優しい農法として不耕起栽培が推奨されています。除草剤耐性作物を栽培すると、雑草管理が容易になるため、農家は不耕起栽培に取り組みやすくなりました。不耕起栽培は、耕運機の燃料使用量を減少させ、土壌中から大気中への炭酸ガスの放出も抑えられるので、地球温暖化の抑制につながります。

同報告書は、遺伝子組み換え作物の栽培に伴う燃料使用量の低減や不耕起栽培の普及により、2015年には、大気中へのCO2排出量が合計で28億1,900万キログラム削減されたと報告しています。この削減量は、1,188万台の自動車が道路から無くなった量に相当します。遺伝子組み換え作物は、より環境にやさしく、持続可能な農業に貢献しています。

(出典:Brookes, G. & Barfoot, P.(2017)「GM crops: global socio-economic and environmental impacts 1996- 2015」)

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