よくある質問 - 環境編

質問

遺伝子組み換え作物の普及によって単一栽培が進み、品種の多様性が失われてしまったり、農業や食糧が特定の企業によって支配されてしまったりすることはないでしょうか。

回答

遺伝子組み換え作物が普及しても、品種の多様性は失われません。

遺伝子組み換え技術によって、例えば「除草剤耐性」「害虫抵抗性」といった特徴 (形質と呼ばれます) を持つ遺伝子組み換え作物が開発されたとします。しかし、それはそのまま「除草剤耐性」「害虫抵抗性」というある一つの品種として世に出るわけではありません。開発された遺伝子組み換え作物は、既に存在する様々な非遺伝子組み換えの栽培品種と掛け合わされ、販売予定の国や地域の特性、利用用途、生産者のニーズなどに合わせた様々な品種として販売されます。そのため、ある特定の形質を持つ遺伝子組み換え作物には、数多くの商用品種が存在しています。例えば北米では、毎年数百~数千種類のトウモロコシ品種が、様々な種苗会社から商品化されています。

したがって、遺伝子組み換え技術の普及が進んだとしても、品種の多様性が失われることにはなりません。

生産者はニーズに合った品種を選択して栽培しています。

生産者は、多様な選択肢の中から、それぞれの地域のニーズや栽培管理上のメリット、マーケティング上の理由など、様々な要因を考慮した上で、自らの意思で品種を選び、購入しています。遺伝子組み換え作物の形質を持つ品種を使うか使わないかの選択は、生産者に委ねられています。

種子の市場にも競争が存在します。

遺伝子組み換え作物の種子市場においても、複数の競合会社があり、激しい市場競争が存在しています。各国の独占禁止法によって、一企業が市場を支配してしまわないように厳しく規制されています。

なお、2013年の世界の種子の市場規模は390億ドル (およそ4兆2,000億円) で、そのうち遺伝子組み換え作物の種子市場はその半分の200億ドル (およそ2兆2,000億円) と推定されています (IHS Markit Agribusiness Consulting, 2019)。この金額を食品の市場規模と比較してみますと、同年の飲食料品製造業の市場規模は3兆5,000億ドル (およそ380兆円)、飲食料品小売業では5兆4,000億ドル (およそ580兆円) となっており、種子市場はそれぞれの100分の1程度にすぎません。

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