よくある質問 - 未来編

質問

現在、日本国内で開発が進められている遺伝子組み換え作物はありますか。

回答

日本国内でもさまざまな研究機関や企業において、遺伝子組み換え作物の開発が進められています。

スギ花粉症緩和米

現在日本人の約15%にあたる1700万人もの人が花粉症だといわれ、その数は年々増加しています。花粉症の予防的治療や対症療法には様々なものがありますが、どれも完全とは言えません。毎日のご飯を食べることで、スギ花粉症の治療ができれば、より簡単で安全です。このような考えから、開発されているのがスギ花粉症緩和米です。現在、医薬品としての実用化に向け、2015年よりヒトにおける臨床試験が始まっています。

耐病性イネ(WRKY45 高発現イネ)

いもち病や白葉枯病などの病気に対し抵抗性を持つイネの開発が行われています。植物病予防に使う農薬の低減や収量の安定化、環境負荷の低減、栽培コストの削減など、さまざまな面から期待が寄せられています。また、この技術は他のイネ科作物(コムギ、トウモロコシなど)への応用も期待されています。

ワクチン成分を作るコメ

遺伝子組み換え技術を用いて、コメにコレラのワクチン成分を作らせる研究が進んでいます。この技術が実用化されれば、従来のように注射器や薬を保管する冷蔵設備を使用することなく、低コストで多くの感染症を予防、治療できると注目されています。また、アルツハイマー病に対する「食べるワクチン」としての実用化を目指した、アミロイドベータタンパク質を生成する遺伝子組み換え米の研究も行われています。

土壌中の有害物質を吸収するイネ

イタイイタイ病の原因として知られるカドミウムは、人体への毒性が高く、汚染された農地で栽培された作物は、土壌中のカドミウムを吸収し蓄積します。このような作物から作られた食品を食べると、カドミウムは人体に取り込まれて有害な影響を及ぼします。カドミウム集積能の高いイネの開発は、ファイトレメディエーション(植物による環境修復)に要する期間を大幅に短縮し、またその一方で、「低カドミウム米」の開発にもつながるとして、注目を集めています。

青いカーネーションやバラなど

一般のバラやカーネーションは、花を青くする青色色素を持っていないため、交配を繰り返すだけでは青い花は咲きません。遺伝子組み換え技術により青色遺伝子を導入することで、青い花を咲かせることに成功しています。青いカーネーションは1997年より、青いバラは2009年より販売が開始されています。この他、胡蝶蘭をはじめ複数の植物でも青い花の開発が進んでおり、近い将来、実用化される見込みです。

(出典)
・農業生物資源研究所 「スギ花粉症緩和米の研究開発について
・農業生物資源研究所「食と農の未来を提案するバイオテクノロジー平成27年度版」【PDF】
・2012年2月27日 東京大学プレスリリース「ファイトレメディエーション用カドミウム高吸収イネの開発に成功

基礎編

食品・飼料編

環境編

未来編

検証編

Pagetop