よくある質問 - 中高生から寄せられた質問
質問
更新日:2022年4月18日
なぜ遺伝子組み換え食品やゲノム編集食品は煙たがられるのでしょうか。(2022年1月・高校生)
回答
弊会では2012年から「遺伝子組み換え食品に対する消費者意識調査」を行っています。2021年に20~50代の男女2000人に行ったウェブ調査の結果1)によると、遺伝子組み換え食品に対するイメージについて、「良い」または「どちらかといえば良い」が合計で12%、「特に何のイメージももっていない」が36%、「怖いまたは悪い」または「どちらかといえば怖い・悪い」イメージを持っている方は合計で52%で、半数程度の人々がまだ怖いまたは悪いイメージを持っているようです。
「怖いまたは悪い」「どちらかといえば怖い・悪い」イメージを持っている方にその理由(複数回答可)を尋ねたところ、上位の5つは【1】「自然なものではない、人工的なものだから」(45.4%)、【2】「健康への影響に不安があるから」(43.0%)、【3】「なんとなく、言葉のイメージから」(31.3%)、【4】「よく知らない、情報が不足しているから」(29.1%)、【5】「使用していないと商品に表示されているから」(20.4%)となっていました。このようなイメージを持つ要因になった情報源について尋ねたところ、「良い」「どちらかといえば良い」イメージの形成と比較して「怖い・悪い」「どちらかといえば怖い・悪い」イメージの形成に最も寄与していた情報源は、「遺伝子組み換えでないなどの商品表示」でした。
これらの結果からは、遺伝子組み換え作物に対する否定的な感情は、どちらかといえば漠然とした印象に起因するもので、裏付けられた事実に基づくものではないことが読み取れます。実際、この調査において遺伝子組み換え作物についての科学的事実や安全性、利点についての情報を提示した後に改めてイメージを尋ねたところ、イメージが「良くなった」「少し良くなった」と答えた方は全体の半数を超え、「遺伝子組み換えでないと表示された食品をなるべく、または常に選ぶ」を答えた方の割合は情報提示前の41.4%から23.4%と大きく減っていました。
なお、この調査ではゲノム編集食品に対するイメージについても調査しています。その結果、「良い」と回答した方が1.7%、「どちらかといえば良い」が6.6%、「特に何のイメージももっていない」が58.5%、「どちらかといえば怖い・悪い」が25.0%、「怖い・悪い」が8.4%となっており、半数以上の方は中立的な見解を有しているようです。
世の中には多くのフェイクニュースや根拠のない情報があふれています。いかなる情報もその根拠などをご自身の目で確認し、正しく理解されることを心がけていただければ幸いです。
基礎編
食品・飼料編
- 日本で流通している遺伝子組み換え食品にはどのようなものがありますか 。
- 遺伝子組み換え食品の安全性は、誰がどのように確認しているのですか。
- 遺伝子組み換え作物を使った食品は、どのように表示されますか。
- 遺伝子組み換え食品を食べ続けても大丈夫ですか。
- 食べたら害虫が死んでしまうような遺伝子組み換え作物を人間や家畜が食べても平気ですか。
- アレルギーを引き起こす心配はありませんか。
- 飼料として使われる遺伝子組み換え農作物の安全性は確認されているのですか。また、遺伝子組み換え飼料で育った家畜の肉や乳、卵を食べても大丈夫ですか。
- 除草剤耐性作物の栽培に使用されるグリホサートの安全性について教えてください。
- グリホサートの発がん性について、世界の規制当局と国際がん研究機関 (IARC) で評価が異なるのはどうしてでしょうか。
環境編
- 環境に対する影響はありませんか。
- 害虫抵抗性トウモロコシを害虫以外のチョウの幼虫などが食べて死んだりしませんか。
- 害虫に強い遺伝子組み換えトウモロコシを栽培し続けると、害虫の抵抗力が増して、害虫抵抗性の効果がなくなることはありませんか。
- 除草剤の影響を受けない作物の栽培によって農薬の使用量が増えませんか。
- 除草剤の影響を受けない植物が雑草化してしまったらどうするのですか。 また、その遺伝子が雑草に移って除草剤をまいても枯れない雑草が繁殖してしまったらどうするのでしょうか。
- こぼれ落ちた遺伝子組み換え作物が日本の生物多様性に悪影響を与えることはありませんか。
- 遺伝子組み換え作物の普及によって単一栽培が進み、品種の多様性が失われてしまったり、農業や食糧が特定の企業によって支配されてしまったりすることはないでしょうか。
- 遺伝子組み換え作物を栽培することで、環境に対してどのようなメリットが期待できますか。
- 遺伝子組み換え作物の栽培では、農家は毎年種子を購入する必要があると聞きましたが本当ですか。
- 遺伝子組み換え作物との交配により除草剤の効かないスーパーウィードが出現していると聞きましたが本当ですか。
テクノロジー編
検証編
- 「遺伝子組み換えトウモロコシを2年間ラットに与えたところ、乳がんや脳下垂体異常、肝障害を発症した」という論文が発表されたと聞きましたが、本当に大丈夫ですか。
- 「遺伝子組み換えダイズを食べたラットから生まれた仔ラットの死亡率が高く、成長も遅かった」という実験結果を聞きましたが、本当でしょうか。
- 「遺伝子組み換えジャガイモをラットに食べさせる実験を行ったところ、免疫力が低下した」というのは本当ですか。
- 「遺伝子組み換え食品を食べると、抗生物質が効かなくなる」というのは本当ですか。
- 「承認されている遺伝子組み換え作物も、アレルギーの危険がある」というのは本当ですか。
- 「遺伝子組み換えダイズが含まれるハンバーガーを食べたヒトの腸内細菌から除草剤耐性菌が検出された」と聞きましたが、本当に食べ続けても大丈夫なのでしょうか。
- 「遺伝子組み換えダイズを栽培したところ、非遺伝子組み換えのものより収量が減った」という報告は本当ですか。
中高生から寄せられた質問
- 流通している遺伝子組み換え作物の種類は限られていますが、新たな遺伝子組み換え作物の開発には何かしらの障壁やデメリットがあるのでしょうか。 (2023年11月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品に危険性がないことを証明することは難しいのではないでしょうか。 (2023年11月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品の安全性や事実を世界に広めるためにするべきことは何ですか。 (2023年11月・高校生)
- 将来遺伝子組み換え技術に期待すること、また、そのために必要となる研究や技術はどのようなものですか。(2023年11月・高校生)
- 安全な遺伝子組み換え作物の種類を増やすときにネックとなる要素は何ですか。(技術面か、費用面か、規制面か、など) (2023年11月・高校生)
- 安全性審査を通らなかった遺伝子組み換え食品はどのくらいありますか。またもしあれば、それらは健康や環境にどのような悪影響を及ぼすと考えられますか。 (2023年11月・高校生)
- 将来予想される遺伝子組み換え食品の使用率は何%ぐらいですか。(2023年2月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品の1番解決しなければならない課題を教えて下さい。(2023年2月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品は気候に関係なく生産することはできますか。(2023年2月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品は日本で生産することができますか。(2023年2月・高校生)
- 遺伝子組み換えを行うことによる1番の利点を教えて下さい。(2023年2月・高校生)
- カナダで行われた調査で93%の妊婦、80%の胎児の血液から遺伝子組み換えトウモロコシに含まれるBt毒素(害虫を殺す成分)が発見されたと、あるNPO法人のホームページにありましたが、安全性をどのように周知していくのがよろしいでしょうか。 (2022年10月・高校生)
- 遺伝子組み換え食品の健康被害についてです。例えば、害虫が食べたら死んでしまうような遺伝子組み換え作物を人間が食べても平気なのでしょうか。(2022年10月・高校生)
- 遺伝子組み換えをする際にどのようにしてそれらの耐性を持った部分の遺伝子配列を解明しているのか教えて頂きたいです。(2022年5月・高校生)
- 遺伝子組み換えによって高温や、多湿に耐性を持った遺伝子組み換え作物の例があれば教えて頂きたいです。(2022年5月・高校生)
- 日本や、海外で小麦における高温や、多湿に耐性を持った遺伝子組み換え作物の研究がされているか教えて頂きたいです。(2022年5月・高校生)
- 未来は遺伝子組み換え作物でどう変わっていくのですか? (2020年11月・中学生)
- 遺伝子組み換え作物を開発するうえで一番大切にしていることはなんですか? (2020年11月・中学生)
- 遺伝子組み換え作物で花粉症の症状を和らげることに成功したと聞きましたが、そのことをどのように思っていますか。他にも成功した例、今後出てきそうな例はありますか?(2020年11月・中学生)
- 遺伝子組み換え作物を食べて人間のDNAが変わってしまったり機能が失われたりすることはありますか? (2020年11月・中学生)